人のように動き、仕事をこなすロボットがいる職場。数年前までは夢物語だったが、人工知能搭載ロボットのPepperはそれをすでに実現しつつある。今では企業や量販店などの受付・応対がメインで、実行できることは限られているが、今後は様々な分野で活躍すると見られている。Pepperはどんなシーンに入り込んでいくのか。

Pepperはすでに500社以上に導入

Pepperが企業に導入されたのは2014年末のこと。まだわずか1年強の時間しかたっていないが、すでに500社以上に導入されている。その主な活用は、応対・接客だ。

ネスレ日本は、集客効果を期待して、コーヒーメーカーの販売スタッフとしてPepperを活用。販売店に配置して、Pepperに商品紹介を行わせたところ、売上は15%アップしたという。みずほ銀行も集客効果、窓口への誘導などを期待し、Pepperを導入。来客を応対し、金融商品の提案を行うなど、応対した客の10%以上をカウンターに送客し、成果を挙げた。

こうした事例は増えており、Pepperがビジネスシーンで活躍する姿を見聞きする機会が増えた。しかし、今現状でPepperに期待されているのは、物珍しさによる"集客力"だ。その位置づけはまだ"客寄せパンダ"という域からは出ていない。

そんなPepperに求められているのが新たな力。それを付加するのが、アプリケーションであり、新たなビジネスシーンに入り込む力になりうる。その可能性を見える形にしたのが、27日、28日の2日間開催されたイベント「Pepper World 2016」である。

「Pepper World 2016」の会場