そして、ルーカスと一体となって、端末メーカーのスマホにプリインストールされるのが、コンテンツプラットフォームアプリ「GOOUME JP」だ。「GOOUME JP」は、日本の最新トレンド、コンテンツの配信プラットフォームの役割を持つ。
具体的には、Goouteと契約したクリエイターが、壁紙、アイコン、動画、音楽、漫画、ゲームのほか、エンタメ、ファッション情報、観光情報をGOOUME JPを通じて配信する。コンテンツは課金型のものもあり、有料コンテンツによる収益も、クリエイターほか、Gooute、端末メーカーで分け合う。
ウィジェットのルーカス、コンテンツプラットフォームのGOOUME JP、その両者から上がる収益が、端末メーカーの収益源になり、低採算という課題を解消、プリインストールの促進剤にもなるというわけだ。
アプリ搭載端末の規模は?
端末メーカーを救う仕組みはそろったが、クールジャパンコンテンツの接点を広げるには、端末の出荷台数が気になるところだ。同社によると、2016年内の1年で計5000万台から1億台と莫大な数となるという。
2014年出荷数をベースに考えれば、世界のスマートフォンの約5%から10%に搭載されることになり、数多くの外国人へクールジャパンコンテンツのリーチが容易になる。向け先は中国、ベトナム、台湾などのアジア圏、北米、南米、EU諸国だが、日本のコンテンツが受け入れやすいアジア圏がメイン。すでに複数の端末メーカーと契約しており、その手はずも整えたという。
同社の取り組みに関して、「たかがプリインストール、利用者が自由にアプリをダウンロードすればいいではないか」という見方もあるかもしれないが、アプリが多数あるなかで、障壁なく接点が持てるか否かが成否を分ける。それがスマートフォンの世界だ。その意味で、多くの外国人とクールジャパンの接点が持てる同社の仕組みは、非常に面白い。