多種多様な候補から自分好みの端末を選択でき高度なカスタマイズが可能、それがAndroidの魅力であり強みです。しかし、その自由度の反面わかりにくさを指摘されることも少なくありません。このコーナーでは、そんな「Androidのここがわからない」をわかりやすく解説します。今回は、『日本で「Android Auto」を使えますか?』という質問に答えます。

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結論からいうと、2015年10月現在の日本では「Android Auto」を使うことはかなり困難です。3月にアメリカとイギリス、オーストラリアの3カ国で同名アプリの公開がスタートされましたが、日本のGoogle Playでは未公開です。しかも、対応システムもAndroid 5.0 Lollipop以降に制限されています。

自動車標準装備のシステムでの対応も、日本向けには時間がかかりそうです。2014年6月の発表以降、多くの自動車メーカーが対応を表明しているものの、実際に販売が開始された車種はHYUNDAI Sonataのみです。HYUNDAIは事実上日本市場から撤退(メンテナンスのみ)しているため、入手性の問題もあります。

このように日本での利用はかなり困難な状況ですが、本邦自動車メーカーではホンダ、マツダ、三菱自動車、日産、スバル、スズキの5社がサポートを表明しており、いずれは対応車種が発売されることでしょう。

本邦の車載システムメーカーでは、すでにパイオニアが対応製品(AVH-4100NEX)を海外で発売しています。アルパインやクラリオン、JVC KENWOOD、富士通テンなど車載インフォテインメントシステムを手がける複数のメーカーがOpen Automotive Alliance(OAA)に参加しており、近く対応機を発売することが見込まれます。

この記事では具体的な企業名を挙げることを控えますが、7月に某海外自動車メーカーが出したプレスリリース(日本語)ではAndroid Autoについて言及されており、そこには「2015 秋より」と時期が具体的に示されています。Googleが出した文書ではありませんが、自動車メーカーや車載インフォテインメントシステムメーカー側の準備も必要な機能である以上、一定の信ぴょう性はありそうです。

日本でのサービスイン時期は明らかにされていませんが、「2015 秋」という情報があります