4K 60fps全天撮影カメラのSphericam社と提携

「面白い入力機器」の一例として、Sphericam社のSphericam 2を紹介。これは6つのカメラと4つのマイクが、テニスボールほどの大きさにまとまった全天4K撮影カメラだ。4K解像度がないと十分な画質とはいえないため、Sphericam 2に注目したという(元ソースから切り出してVR HMDに投影するため)。

Sphericam 2を日本で発売するために、ピクセラはSphericam社と業務提携し、各種認定取得の支援を行っているとのこと。日本での発売は2016年4月~6月を予定している。合わせて、Sphericam 2を使ったネットワーク配信を円滑に行うべく、H.265でのリアルタイム変換を行うサーバー機器を開発中だ。

【左】面白い入力デバイスとして、4Kの全天撮影が可能なSphericam 2を紹介。テニスボール大で4K 60fps撮影ができるのはこれだけだという。【右】撮影機材の販売とレンタルも行う予定。時期や価格はまだ検討中

【左】Sphericamと業務提携を結び、日本での発売支援を行うことも発表された。【右】Sphericam社の創設者兼CEOであるJeffrey Martin氏は、Skypeでの出演となった。手に持っているのがSphericam 2のサンプルと、大きさを比較するためのテニスボール

会見終了後には、スマートフォンやVR HMDを使った配信イメージのデモンストレーションと、VR HMDでテレビ視聴を行う「VR TV」の技術デモが行われた。

後者は、地デジダブルチューナーカード×3枚を搭載したパソコンにて、6局の画像を同時に取得。シアターに見立てた画面にTVを投影する。メインスクリーンの左右には、サブ画面が縦に3つ並ぶ。サブ画面を視野の中央に持っていくとチャンネル変更となり、首を動かすだけでコンテンツを選択できるようになっていた。このデモではTVをソースに使っていたが、同じ操作性でインターネット映像の視聴もできるそうだ。

【左】以下、デモ展示。これはプレゼン画像と同じで、編集・配信・視聴ソフトをピクセラが構築する。【右】これもプレゼン画像と同じ。コンテンツサーバーとVR画像を提供する。さらに、集計によってどのコンテンツがどのぐらいアクセスされたかのフィードバックも可能だという

【左】印刷物によるQRコード添付例。左が賃貸住宅向け、右が観光向けのイメージ。【右】VR HMD(Oculus Rift)を使った視聴デモ機。TVに映し出されているイメージを投影する

スマートフォンでの視聴デモ。向きに合わせた画像を切り出して表示するので、その場にいるような体験が可能

【左】VR HMDを扱うための高性能パソコン「パノラマVR PC」も発売予定。【右】パノラマVR PCのサンプル。実際のスペックやパートナーに関しては未定とのことだ

参考出品の「VR TV」。VR HMDにテレビ画面をシアター風に投影するデモだが、多数の映像コンテンツを"ながら見"で選択できるという意味では面白い

投影画面をPC上で再生しているもの。レンズの収差を表示前に補正しているため、このようなニジミが見える。メイン画面の左右にあるサブ画面を視野中央に向けることで、中央メイン画面が切り替わる仕組み

Sphericam 2も展示予定だったが、Jeffrey氏の来日が難しかったため、パネルのみの展示だった