〇〇レス社会の実現を!

FIDOアライアンスは「パスワードからの解放」を目的にした団体で、メーカーごとにバラバラだった生体認証システムをつなげる仕組みを開発している。グローバルではFIDOに対応した機器が急増しており、日本国内でもスマートフォンの多くがこのFIDOに対応するようになった。こうした背景から、magatamaでもFIDOに準拠した指紋認証システムを採用している。

FIDOアライアンスでは、メーカーごとにバラバラだった生体認証システムをつなげる仕組みを開発。その結果、国内外でFIDOに対応した機器が急増している

DDSでは、magatamaで「キーレス、カードレス、チケットレス、ペーパレス、印鑑レス、キャッシュレス」社会の実現を目指している。FIDOに準拠したことで「どの端末でも、どのアプリでも」簡単に本人確認できる、というのがmagatamaの強みだ。

また、同社では、magatama本体、および専用アプリを無償でエンドユーザーに提供することを考えている。ビジネスパートナーから収益の一部を得ることで運営し、エンドユーザーの負担はできるだけ少なくしたい、というのが同社の方針だ。2017年にはMEMS搭載による多機能化も計画されているという。三吉野社長は「現状ではIDとパスワードを入力させるWebサービスがまだまだ主流。利用の際には、それが大きなハードルとなっている。DDSでは老若男女が使えるような、使い勝手のバリアフリーを目指していきたい」と抱負を語った。

2017年にはMEMS搭載による多機能化も計画されている。エンドユーザーの負担をできるだけ少なくしたい、というのが同社の方針。〇〇レス社会の実現を目指す

指紋認証を採用した理由について記者団から質問されると、三吉野社長は「普及の個数でいえば、指紋認証を採用したデバイスは10億に上るとも言われている。一方でほかの認証システムを採用した端末は、多いものでも1,000万程度。指紋認証は機器間での互換性が高い」と説明。

身近な例を出して「指静脈認証、手のひら静脈認証などを採用している銀行もあるが、互換性のない認証システムのために普及していない。ゆくゆくは誰も使わなくなってしまうだろう」とコメント。このほか「指紋センサーは小さくて安く、消費電力の点でもメリットが大きい」といった特徴も合わせて紹介した。