宮本氏:最初の映像の中でお父さんと一緒に子供が遊ぶシーンがありますよね。これは、お父さんのスマホに子供の『Pokémon GO Plus』をペアリングして一緒にポケモンを探しだすということだと思うのですが、この姿はやっぱりすごく胸にきますね。今日僕が付けている『Pokémon GO Plus』は、クリップタイプ。石原さんが付けているのはベルトタイプですね。実際にどうやって使うんだろうということに、僕らはすごくこだわってデザインを考えてきました。任天堂は色々なゲーム機を作ってきたわけですが、すべてゲーム人口をいかに拡大していこうかということがミッションだと思って仕事をしてきています。今日発表している『Pokémon GO』と『Pokémon GO Plus』というのは、まさにそのミッションをさらに現実のものにしていく一歩だと感じてます。この『Pokémon GO Plus』を使って幅広い人に楽しんでもらえたらと思います。こういう機会を与えてくださった皆さんに本当に感謝しています。

石原氏:『Pokémon GO』は、一社単独で手がけるアプリ開発ではなく、今日ここに登壇してくれました、Nianticのジョン、GAME FREAKの増田さん、そして任天堂の宮本さんをはじめ、さまざまなパートナーとともに進めていく、位置情報の技術を使った新しいプロジェクトです。ぜひ、皆さんのスマートフォンで実際に『Pokémon GO』で遊べる日を期待して待っていてください。

以下からは質疑応答。

スマートフォンゲームはゲーム専用機と相乗効果が期待できる

――より具体的なゲームの内容についてお聞かせください。また、『Pokémon GO』はこれまで3DSなどでリリースされてきたゲームと競合するのではないでしょうか? そして、任天堂さんはDeNAとの提携もあってスマホゲームを展開していくとすでに発表されていますが、そのプロジェクトの中にこれも含まれるのでしょうか?

石原氏:最初の質問については、『Ingress』と『ポケモン』で遊んだことがある方であればかなりイメージできると思います。スマートフォンを持って、街へ出て、そしてマップ上でポケモンを見つける。そして、見つけるとそれを捕獲しようとする。それが捕まるか捕まらないか。それを繰り返して、バトルをしたりしていく。先の映像にあったイメージに近いゲームができると思っています。それから二つ目の、このスマートフォンのゲームとゲーム専用機のゲームが重ならないのかという指摘ですが、それはまさしく長い間、私と任天堂さん、そして岩田さんと議論してきたことです。先ほどの説明にもありましたが、どのようにしてゲーム人口を拡大し、そしてタッチポイントの広いスマートフォンで中で遊びを作り、そしてゲーム専用機も活性化させていくか、ということについては相乗効果が期待できると考えています。それから最後のDeNAさんとの関係はどうなっているのかということについては、任天堂さんの方で、お話をされる別の機会を設けられるのではと思います。

――『Pokémon GO』は無料配信になるのでしょうか? また、言語・地域の対応はどうなるのでしょう。

石原氏:販売のスタイルに関しては、フリー・トゥ・スタートと私たちは呼んでおりますけれども、無料で初められて、ゲーム内の課金があるというスタイルを基本に考えています。販売地域はワールドワイドです。対応言語は、ポケモンが非常に複数言語に対応しているように、可能な限り複数言語に対応していきます。

『Pokémon GO』の行ける場所は、『Ingress』の世界をすべて反映する形になるのでしょうか?

石原氏:われわれも、このプロジェクトが始まる時に、1番にそれを大切に考えました。まさしく親子で遊ぶゲームとして、屋外でどういう遊び方が適しているのか、交通の問題ですとか、こんな山の上にあっていいんだろうかということについても長い議論をしました。そして何より、『Ingress』がベータテストから3年、これだけの実績のなかで、どういうところに"ポータル"があるとかコントロールフィールドが作られているのかというところの学習やデータを大量にいただきまして、『ポケモン』にとっての安全性や、あるいは家族と遊ぶおもしろさというものが表現できるように、そういった"ポータル"のようなものも作っていきたいと考えています。

――ハンケさんに。今回のコラボを踏まえて、『Ingress』の世界にも『Pokémon GO』の影響はあるのでしょうか?

ハンケ氏:世界観それぞれは別になりますが、それぞれのゲームのプレーヤーが交流したり、それぞれのゲームのプレーヤー同士がお互いのゲームを宣伝したりということはあると思っています。