ブラザー販売は31日、インクジェット複合機「PRIVIO(プリビオ)」シリーズの2015年秋モデルとして、スタンダードラインに位置付けられる「BASIC(ベーシック)」シリーズの最上位機「DCP-J963N」を発表した。ホワイトとブラックの2色を用意し、9月下旬から順次発売する。価格はオープン、店頭予想価格(税込)は20,000円前後。

DCP-J963Nは、BASICシリーズのFAX機能なしモデルとしては、最上位となるインクジェット複合機。従来モデル「DCP-J957N」と比較して、体積で15%、設置面積で11%、小型化されたのが大きな特徴だ。DCP-J963Nの本体サイズはW400×D341×H172mmで、従来モデルのDCP-J957Nから幅が10mm、奥行きが33mm、高さが8mm、小さくなっている。DCP-J963Nの重量は約8.6kgだ。

ホワイト

ブラック

新インクとなる「できる4色インク」は、2014年の上位シリーズ「ネオ(NEO)」で初めて採用した「技ありインク」と同様のもの。コントラストと色再現域が拡大されており、インク構成はシアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)の染料カラーと顔料ブラック(Bk)の全4色で、すべて独立インクカートリッジだ。さらに2015年からは、1回のインク交換で印刷できる枚数を公開。BASICシリーズの場合、カラーインクが約499枚、ブラックインクが約375枚、A4文書1枚あたりのインクコストは約8.1円だ。L判写真印刷のコスト(インク+用紙)は約17.9円となる。

2015年版の新アプリ(iOS向けとAndroid向け)も強化された。印刷とスキャンを行う「Brother iPrint&Scan」や、豊富なテンプレートと簡単操作が特徴の年賀状作成アプリ「Brother 年賀状プリント」などがある。Brother 年賀状プリントでは、他社製のハガキ作成ソフトの住所録をインポートできるようになった。加えて、パペルックの写真コラージュアプリ「パペルック」、LINEのカメラアプリ「aillis」、日本郵便の年賀状作成アプリ「はがきデザインキット 2016」のデータも印刷可能となった。

DCP-J963Nの操作パネルは2.7型タッチ液晶で、プリント解像度は最大6,000×1,200dpi、最小インクドロップは1.5plだ。印刷スピードはA4普通紙のカラーが約10枚/分、モノクロが約12枚/分、L判写真印刷(普通モード)が約14秒。

前面からの給紙は上下2段スライド式トレイを採用し、下段トレイ(最大A4サイズ)の給紙容量は普通紙が100枚、ハガキが40枚、光沢フォト用紙が20枚となる。上段トレイの用紙サイズはL判やハガキとなり、給紙容量は20枚だ。1枚単位の手差し給紙と、容量20枚のADFも備える。自動両面印刷とCD/DVD/BDレーベル印刷にも対応だ。

スキャナの光学解像度は最大1,200×2,400dpi、スキャン速度はカラーが4.3秒、モノクロが3.4秒。インタフェースはUSB 2.0、10BASE-T/100BASE-TX対応有線LAN、IEEE802.11b/g/n対応無線LANで、Wi-Fi Directもサポートしている。そのほか、USBメモリなどが使えるUSBポートと、SDXCメモリーカード/メモリースティックスロットを備え、ダイレクト印刷が可能だ。スマートフォンをかざして印刷できるNFCにも対応している。