一眼レフ風デザインを採用したミラーレスカメラ「OM-D」シリーズの最新作として「OM-D E-M10 Mark II」が登場した。2014年に発売された「OM-D E-M10」の後継機にあたり、ビギナーでも取っ付きやすい小型ボディを維持しながら、手ブレ補正の強化や電子シャッターの搭載、EVFの精細化などを実現。その実写レビューをお伝えする。
ダイヤルとボタンのレイアウトを一新
まずは外観デザインをチェックしよう。E-M10 Mark IIのボディは、これまでのOM-Dシリーズと同じく、天面中央部がとがった昔ながらのカメラデザインだ。シルバー、ブラックと2色用意されたカラーバリエーションのうち、特にシルバーのモデルはオールドカメラファンの物欲を刺激する懐かしい雰囲気が漂っている。
前モデルのE-M10と比較してみると、基本的なシルエットラインは似ているが、ボタンやダイヤルなど各部は大きく変更されていることに気付く。主な外見上の変更点を順に挙げると、電源スイッチは背面下部から天面左に、モードダイヤルは左肩から右肩に、再生ボタンは背面の右上から右下にそれぞれ移動している。
内蔵ストロボのポップアップボタンはなくなり、電源レバーに組み込まれた。カスタマイズ可能なFnボタンの数が増え、天面の左端にFn3ボタンを新設。モードダイヤルは小型化し、前後のコマンドダイヤルの位置と形状も変更された。さらに、グリップや十字キー、アイカップなども細かく改良されている。
前モデルE-M10の特長だった携帯性のよさはそのまま維持。ボディのサイズ感はほとんど変わらず、重量については、6g軽量化して約390gを実現(充電池とメモリーカード含む)。同じOM-Dシリーズの上位モデルとは異なり、ストロボを内蔵しながらも、より小型軽量であることは取り回しの自由度を高めるうれしいポイントだ。
撮影時のホールド感については、キットレンズなど小さめのレンズ装着時は特に問題はない。しっかりと握るのではなく、中指以下を下向きにしてつかむように構えるタイプの薄型グリップだ。大きなレンズを装着すると少々アンバランスになるが、その場合はオプションの外付けグリップ「ECG-3」を使うことで安定感を高められる。