本機はCPUにクアッドコアのAtom Z3736F(1.33GHz/最大2.16GHz)を採用しており、メモリは標準で2GB搭載している。グラフィックスはCPU内蔵のインテルHDグラフィックスで、ストレージは32GBのフラッシュメモリ(eMMC)だ(上位モデルは64GBのeMMC)。

前モデルからはCPUがAtom Z3735F(1.33GHz/最大1.83GHz)からAtom Z3736F(1.33GHz/最大2.16GHz)に変更されている。8型タブレットとしては比較的性能が高めだが、どれくらいのパフォーマンスなのだろうか。

そこでいくつかベンチマークを実行して本機の性能を測ってみた。まず、Windows 8.1のシステム評価ツール「WinSAT.exe」では、次のような結果になった。

Windowsエクスペリエンスインデックス(WinSAT.exe)

プロセッサ 5.9
メモリ 5.5
グラフィックス 4.1
ゲーム用グラフィックス 4
プライマリハードディスク 7

「WinSAT.exe」の結果

WinSATの結果を見る限り、スコアは前モデルからほとんど変わっていない。CPUが変更になったと言ってもベースの動作周波数は同じなので、当然といえば当然だろう。

もう少し、詳しく本機の総合的なパフォーマンスをチェックするため、PCMARK 8 Basic Editionを実行してみることにした。まず、OpenCLを使わないHOME CONVENTIONALでは、下図のようになった。

PCMARK 8 HOME CONVENTIONAL 3.0の結果

HOME Score 1033
Test duration 51min 58s
Web Browsing - JunglePin 0.67050s
Web Browsing - Amazonia 0.23107s
Writing 12.11055s
Casual Gaming 6.67fps
Video Chat v2 / Video Chat playback 1 v2 30.01fps
Video Chat v2 / Video Chat encoding v2 321.66667ms
Advanced Photo Editing part 1 2.67267s

「PCMARK 8 HOME CONVENTIONAL」のベンチマーク結果

続いて、OpenCLを使うHOME ACCELERATEDでは、次のようになった。

PCMARK 8 HOME ACCELERATED 3.0の結果

HOME Score 1042
Test duration 69min 46s
Web Browsing - JunglePin 0.65184s
Web Browsing - Amazonia 0.23111s
Writing 12.10385s
Casual Gaming 6.71fps
Video Chat v2 / Video Chat playback 1 v2 30.03fps
Video Chat v2 / Video Chat encoding v2 319.33333ms
Advanced Photo Editing part 1 2.63585s

「PCMARK 8 HOME ACCELERATED」のベンチマーク結果

結果を見ると、前モデルよりは若干総合スコアが上がっているものの、Coreプロセッサを搭載するノートPCなどに比べると低めのスコアになっているのがわかる。とくにCasual Gamingが足を引っ張っているが、これはAtomの内蔵グラフィックスの性能がCoreプロセッサのものに比べて低いのが影響しているのだろう。もっとも、Web Browsingなど、そのほかの項目はそこそこのスコアを出しているので、ネットやメール、写真編集、動画鑑賞などは十分快適に楽しむことができるはずだ。

次に、「CrystalDiskMark 4」でストレージ性能を計測してみたところ、下図のようになった。シーケンシャルリードが85.98MB/s、ライトが57.67MB/sと、一般的な2.5インチHDDと同等か少し遅めの結果。ただし、OSの起動時などに影響する4Kのランダムリード/ライトのスコアはHDDに比べると格段によく、実際に体感速度も一般的なHDD搭載ノートPCより速くて快適だった。

「CrystalDiskMark」のベンチマーク結果

ちなみに、バッテリ駆動時間は、カタログ値でワイヤレスLAN接続時に約8.0時間となっている。そこで、バッテリベンチマークソフト「BBench」を使ってどのくらい電池が持つのかを計測してみた。なお、BBenchは「60秒間隔でのWeb巡回」と「10秒間隔でのキーストローク」に設定し、満充電状態から電源が落ちるまでの時間を計っている。

その結果、電源プランで「バランス」を選び、ディスプレイの明るさを50%に設定した場合、7時間10分の駆動が可能だった。普段使いには十分すぎる長さだ。

BBench結果

カタログ値 約8時間
電源プラン(バランス) 7時間10分

ACアダプタもコンパクトでモバイルバッテリーなどからUSB経由で給電することも可能