ヤマハは6月16日、AVレシーバー「RX-A850」と「RX-V779」を発表した。発売時期と税別価格は、RX-A850が8月上旬発売で110,000円、RX-V779が7月中旬で96,000円。

「RX-A850」

「RX-V799」

RX-A850は、ハイクラスAVレシーバー「AVENTAGE」シリーズのエントリーモデル。最新の3次元サラウンドフォーマット「Dolby Atmos」デコーダーを搭載している。対応するプレゼンススピーカーは、フロントスピーカーの上方の壁に設置する「フロントハイト」、天井に設置する「オーバーヘッド」、フロントスピーカーの上に設置して天井に音を反射させる「Dolby Enabledスピーカー」の3種類。

アンプは、フルディスクリート構成の7.1ch。定格出力は、各チャンネルとも130W(1ch、1kHz、6Ω、0.9% THD)だ。

サウンドプログラム数は38で、そのうち17が、独自の音場創生技術「シネマDSP」のプログラムとなっている。上下方向に音場を広げるプレゼンススピーカーを仮想的に作り出す「バーチャル・プレゼンススピーカー」や、サラウンドバックスピーカーを仮想的に作り出す「バーチャル・サラウンドバックスピーカー」機能も搭載した。また、5.1chのスピーカー構成で、最大9.1ch相当のシネマDSP<3Dモード>再生を行うこともできる。

「バーチャル・プレゼンススピーカー」と「バーチャル・サラウンドバックスピーカー」に対応

HDMI端子は、8入力/2出力を装備。HDMI入力の3系統(1~3)とHDMI出力の2系統は、HDCP 2.2と4K60pに対応し、4K放送などのコンテンツを伝送できる。4Kパススルーや、4Kアップスケーリング、ARC、CECにも対応している。

HDMI以外の入力端子として、アナログ音声×6系統、デジタル音声×4系統(光×2、同軸×2)、映像入力7系統(コンポーネント×2、コンポジット×5)を装備。音声出力は、7.2chのプリアウトにゾーン出力×1、ヘッドホン出力×1、モニター出力×2(コンポーネント×1、コンポジット×1)を備える。

「RX-A850」の背面パネル

ハイレゾ音源再生にも対応。対応フォーマットは、WAV/FLAC/AIFFは192kHz/24bitまで、Apple Losslessは96kHz/24bitまで、DSDは5.6MHzまでだ。新世代のネットワークモジュールを搭載したほか、有線LANだけでなくIEEE802.11b/g/n準拠の無線LAN(Wi-Fi)も標準で装備。加えて、無線LAN環境が整っていない場合でも、AVレシーバーとスマートフォンやタブレットなどをダイレクトにワイヤレス接続する「Wireless Direct」が利用できる。

Bluetoothにも対応しており、スマートフォンやタブレットなどから手軽にワイヤレス再生が可能。Bluetoothのバージョンは2.1+EDRで、対応プロファイルはA2DPとAVRCP。利用できる音声コーデックはSBCとAACだ。圧縮音源やBluetoothでの伝送時に失われる音楽成分を補間する「ミュージックエンハンサー」も搭載している。

電源には、ルビコン社と共同開発した高音質コンデンサーを採用。電源系からのノイズを従来モデルに比べて約40%抑制するという。また、ローム社と共同開発した高精度ボリューム素子により、高い解像度を実現している。

一方のRX-V779は、Dolby Atomos非対応の7.1ch AVレシーバーだ。HDMI端子は6入力/2出力で、そのうち3入力/2出力が、HDCP 2.2と4K/60pに対応している。

「RX-V799」の背面パネル

本体サイズは、RX-A850がW435×D382×H171mmで、RX-V779がW435×D381×H171mm。質量はいずれも10.6kgだ。