COMPUTEX TAIPEI開幕前日の1日、台湾ASUSTeK Computerは恒例となっているプレスカンファレンスを開催した。今年のテーマは「Zensation」。もちろん"Sensation"をもじった言葉であるが、同社のJonney Shih会長によるプレゼンでは、タブレットの「ZenPad」、オールインワンPCの「Zen AiO」など、Zenブランドの新製品がプッシュされていた。
ASUSの「Zen」(禅)は、すでに会社を代表する主力ブランドに成長している。ノートPCの「ZENBOOK」から始まり、スマートフォン「ZenFone」やスマートウォッチ「ZenWatch」などを展開してきた。
今回、新たにZenファミリーに加わったのが、オールインワンPCの「Zen AiO」だ。Shih会長がまず強調したのはその性能の高さ。CPUは4コアのCore i7で、GPUとしてGeForce GTX 960Mを搭載。ストレージはPCI Express x4接続のSSDを採用しており、容量は512GBと大きい。そして最新インタフェースUSB3.1のタイプCコネクタも備える。
プレゼンターはここで、Shih会長から同社デザインセンターのJen Chuangディレクターに交代。そのChuang氏が紹介したのは、自撮りにフォーカスしたスマートフォンの「ZenFone Selfie」である。前面/背面にLEDフラッシュ付きの13Mピクセルカメラを搭載したほか、肌色補正やローライトモードなどの機能も備える。
今年のプレスカンファレンスで、最も時間が割かれ、力が入っていたのは、やはりZenファミリーに新登場のタブレット「ZenPad」だろう。同社はすでに、タブレットとして「MeMO Pad」シリーズを展開しているが、「タブレットの可能性を再定義する」というのがZenPadのコンセプト。これまでに無かった強力なビジュアル、オーディオ機能を持つ。
画質向上のために、「Tru2Life」「TruVivid」といった機能を搭載。ダイナミックレンジや明るさなどが向上している。オーディオでは、世界で初めて、タブレットにDTSの「Premium Sound」機能を搭載。オプションとして、5.1chスピーカを内蔵するカバー「Audio Cover」も提供され、どこでも迫力のあるサウンドが楽しめる。
またCPUとしては、Atom X3シリーズやAtom Z3500シリーズを採用することが明らかにされた。Atom X3はコードネーム「SoFIA」と呼ばれる最新SoCであるが、ZenPadが世界で初めて出荷する製品になるという。壇上にはIntelのシニアバイスプレジデントKirk Skaugen氏も駆けつけ、両社の協力関係をアピールした。
ところでプレゼンでは触れられなかったのだが、会場のデモコーナーには、R.O.G.関連の展示もあった。その中で特に目を引いたのは、R.O.G.認証のパーツで組み上げたという「R.O.G. Certified PC」の展示だ。このPCケースがとにかく大きくて目立つが、担当者によれば、これはIN WINの新製品「H-Tower」のR.O.G.バージョンだという。
使用機材は、マザーボードが「Rampage V Extreme」、グラフィックスカードが「ROG Poseidon GTX 980 Ti」など。なおR.O.G.チームは現在、IN WINのほか、Avexir、BitFenix、Bitspower、Corsair、G.Skill、Lian-Li、Thermalrightなどとの協業を進めているそうで、R.O.G.認証のパーツは今後も増える模様だ。
そのほか、スマートウォッチの次世代モデル「ZenWatch 2」も展示されていた。サイズは49mm(男性用)と45mm(女性用)の2種類が用意され、ストラップ/ケースの色や素材でカスタマイズが可能だという。今年第3四半期の発売予定で、価格は未定とのこと