質感の高さに驚く

まずは外観を見てみよう。本来カラーはダークブルー、ホワイト、レッドの3色をラインナップするが、今回レビューする試用機はダークブルーのモデル。一見して驚くのがその質感だ。樹脂の筐体にマット塗装を施しているが、光の当たり具合によっては金属素材を使っているかのように感じる。また、小型軽量ボディが売りだった「Eee PC」の血を引くだけあって、EeeBook X205TAも小さくて軽い。特に17.5mmの薄さは魅力的に感じる。

塗装はマットだが、光の当たり具合によってはメタリックな感じにも見えることがある

ただし、いくつか気になるところもある。まずは実際に触ると、指紋というか指の跡が天板や底面にはっきりと残って目立つこと。乾いた布で吹いてもなかなか跡がとれずに、軽くしめらせた布で拭いてようやく跡が消えた。

もう1つ気になったのは、天板のヒンジ側にある2つの小さな突起だ。この突起は液晶を開いたときに本体を支えるものだ。硬めの素材のようで、突起が欠けるなどの心配はあまりしていないが、単純に見栄えが良くない。ASUSはデザイン面にも力を入れているメーカーなので、もう少し気を配ってほしいところだ。

天板のヒンジ側

左右に小さな突起があり、ディスプレイを開いたときにこの部分で本体を支える

インタフェースはUSB 2.0が2基、microHDMIが1基、microSDカードスロット、マイク/ヘッドホンコンボジャックが1基とシンプルな構成になっている。

インタフェースはシンプルな構成

くせがないキーボード

ディスプレイは11.6型で解像度が1,366×768ドット。グレア液晶なので発色が鮮やかだが、もちろん映り込みはある。視野角はそれほど広くなく、横から見ると色味が変わる。

解像度もそれなりではあるのだが、使っていてそれほど不満はない

EeeBook X205TAには、画面の色味を調節する「Splendid Technology」を搭載する。通常の「Normal」に加え、動画試聴向けの「Theater」や写真向けの「Vivid」というプロファイルを用意する。また、手動で色温度を調節することもできる。ちなみに「Theater」は暖色系の色味になり、「Vivid」は画面が明るくなる。

Splendid Technology

通常モード

「Theater」モード。暖色系の色味になる

「Vivid」モード。全体的に画面が明るくなる。右上辺りを見ると、白が飛んでる部分がある

キーボードは87キーの日本語配列。「BackSpace」や「delete」の位置や大きさは人によって好みが生じるかもしれないが、全体的にオーソドックスな配列で使いにくいということはない。定規で計測したところキーピッチは18mm~19mm程度。キーストロークは薄型ノートPCとしては深い方だと感じる。反発力があり、軽快にタイプできる。

薄型ノートPCながら、深めのキーストロークを備えたキーボード。横方向のピッチは標準的だが、縦方向のピッチは少し狭めになっている。その分トラックパッドの面積が広く確保されている

タッチパッドの面積は広めに取られており、実測値は横が105mm、縦が62mmだった。レビューで使用している間は手のひらが当たってカーソルが飛ぶことはなかった。ボタンは一体型だが、クリックしたときの反応は良好だ。

また、EeeBook X205TAはファンレス仕様のモデルだが、使っている中ではパームレストや底面が熱くなることはなかった。ベンチマークテストで高負荷になったときでも、ほんのわずかに熱を感じる程度だった。