富士フイルムは5月21日、写真の取り込みと整理を自動で行うデジタルフォトアルバム「Wonder Photo Box」を発表した。合わせて同日、東京都内で新製品発表会を開催。ゲストの木下優樹菜さんによるトークセッションを交えながら、製品の特長やコンセプトを紹介した。
Wonder Photo Box(以下、WPBox)は、スマートフォンやデジタルカメラなどで撮影した写真や動画を、自動的に取り込めるデジタルフォトアルバム。スマートフォンはケーブルをつなぐだけ、SDカードなど外部メモリはスロットに挿すだけで、写真や動画を取り込んでくれる。取り込んだ画像は、テレビ・スマートフォン・タブレットなどで閲覧できる。WPBoxは容量は1TBのハードディスクを内蔵しており、最大約15万枚の写真を保存可能だ。
「画像の整理」がフォトライフを助ける
はじめに、富士フイルム イメージング事業部長 山元正人氏が、現在行っている写真事業「フォトルネッサンス」の概要と成果について解説した。同社のスタンスについて、「撮る」「飾る」「残す」「贈る」といった写真本来の価値を、サービスとして具体化するものと説明。その流れを汲んで今回発表されたのがWPBoxだとした。WPBoxは「画像の整理」という観点からユーザーのフォトライフを助ける。写真の取り込みと整理を簡単に行うWPBoxは、「家庭のフォトライフのセンターになる」と力強く話した。
製品の「魔法」とは?
続いて登壇したのは、富士フイルム イメージング事業部 藤本真一氏。藤本氏は「スマホの普及によるショット数の増大により、特に子育て中のお母さんが写真を整理しきれていない」という現状を指摘した上で、印象的なキャッチフレーズ「魔法の写真箱」の真意について語り始めた。ここでいう「魔法」とは、製品に搭載された4つの機能を指す。
まず、被写体の表情・ピント・明るさ・ブレなどを解析し、写真に3段階で評価を付ける機能だ。「よい写真」と判定されたものには☆マークが3つ付き、評価は写真プレビュー画面の左上に表示する。
取り込みと同時にフォルダ分け完了
次に、「アノテーション」と呼ばれる写真の自動判別機能。料理・海・花など、写真に何が写っているのかを自動で判別し、デフォルトのフォルダに自動で振り分ける。例えば、ハンバーグの写真は「料理」フォルダに、チューリップの写真は「花」フォルダに、といった具合だ。
3つ目は、同じ顔が写った写真を同一のフォルダに振り分ける機能。被写体の顔を区別し、被写体1人につき1フォルダを自動で作成する。写真の解析後は自動で振り分けされる。
自動振り分け機能は、被写体別と人物別のほかに、撮影地別、撮影日別にも対応。このようにWPBoxは、必要な写真にたどり着くための多彩な方法論を用意している。
デフォルトで10種類のフォルダを備えており、被写体別に振り分けられる |
写真左上には☆マークで評価がつく |
「地図」を選ぶと撮影地別に閲覧可能 |
被写体1人につき1フォルダを自動で作成。家族全員がそれぞれのフォルダを持てる |
フォトアルバムがものの数分で完成
最後に、フォトブックを作成し注文する機能。フォトブックのレイアウトは自動で作成されるが、自分で編集することもできる。レイアウトと表紙を選ぶとフォトブックが完成し、インターネットを通じて注文が行える。フォトブックのほか、写真のプリント注文も可能。フォトブックは10日、写真は5日ほどで手元に届くという。
そのほか、有償の画像保管サービス「安心バックアップサービス」を利用すれば、WPBox内の画像をクラウドサーバーでも保管できる。使用料金は容量に応じて5種類を用意し、2GB~50GBの場合400円、500GB~1TBの場合3,500円(ともに月額)。
PCレス操作に「本当に助かります!」
そして、ゲストの木下優樹菜さんが登場。スクリーンには、木下さんが実際に撮影した家族写真を、WPBoxで管理している様子が映し出された。2歳の娘を持つ木下さんは「小さな子供がいると気軽にパソコンを開けない。(PCレスで操作でき、)本当に助かります!」とコメント。また、今年の11月に第2子を出産予定であることから、「これからさらに写真が増えていくので、WPBoxを活用していきたいと思います」と幸せそうに語った。