ゲッティイメージズジャパンは5月15日、都内で記者会見を行い、一般ユーザーによる作品を集めたストックフォトサイト「iStock」を日本で本格展開すると発表した。
iStockは、2000年にスタートし、現在17万人のコンテンツ提供者が参加するビジュアル素材のストックサービス。同社が運営する「ゲッティイメージズ」が社内外の契約クリエイターのコンテンツを販売するのに対して、iStockはプロ・アマを問わず、審査に通れば"コントリビューター(販売者)"としてコンテンツを販売できる。iStockがロイヤリティを管理し、それをコントリビューターに支払われるという仕組みだ。
iStockには、毎月80万点以上の新規素材が追加されており、現時点で公開されている写真、イラスト、ビデオなどは合計900万点以上にのぼるという。これまで利用者は欧米が中心だったが、アジアにおけるビジュアルコンテンツ市場が近年伸長しているのに加え、中でも日本をテーマにしたコンテンツ需要が増えていることから、このほどサイトを日本語化し、日本人クリエイターの参加拡大と、日本発のコンテンツの拡充を図る。
同社代表取締役の島本久美子氏は「iStockは、一般ユーザー向けのサービス。スマートフォンやSNSなどの普及により、一般の方が写真を撮影することが多くなり、そうしたもの中でもフォトストックイメージとして使えるものは多い」とコメント。「審査にさえ通れば、iStockを通じて世界デビューすることも可能」と、同サービスへの参加を呼び掛けた。
記者会見には、iStockのクリエイティブプランニング部門でディレクターを務めるRebecca Swift(レベッカ・スィフト)氏も出席。スィフト氏によると、英語サイトにおける日本コンテンツの検索は4倍に増加しているという。検索される上位のワードとしては、"東京"、"京都"、"大阪"をはじめとする都市名のほか、"東京タワー"や"富士山"、"秋葉原"といった観光名所や日本をイメージするステレオタイプなキーワード。さらに、他国と同様、"日本人"、"日本人女性"、"日本人 家族"といったキーワードでの検索が多いとのことだ。
そのほか、全体的な傾向としては、"人々"、"ビジネス"、"ネイチャー"、"テクノロジー"などのテーマ・カテゴリーを表す単語。加えて、"コネクション"、"チームワーク"、"インスピレーション"といったコンセプチュアルな単語も上位の検索語であると紹介された。