アップルの開発者向け会議「WWDC15」が、6月8日から6月12日まで、米国サンフランシスコで開催されることが発表された。開発者向けながら、毎年チケットが瞬殺となる超人気のイベントだが、今後のアップルの動向を予測できる貴重な機会だ。今年はどのような発表が期待できるだろうか?

ハードウェアの発表は期待薄

WWDCでは例年、基調講演では新製品や新技術の発表が行われるが、過去5年間の基調講演を振り返ってみると、iPhoneやiPadなどの発表が減っている様子がうかがえる。WWDCが開発者向けイベントであることに加え、iPhoneやiPadは9月・10月に発表されるサイクルができあがったということもある。今年はApple Watchが4月24日に発売されるということもあり、残念だが大きなハードウェアの発表はないだろう。

WWDCで発表された内容の一部
年代 ハードウェア OS X iOS その他
2010年 iPhone 4 - iOS 4 FaceTime、iAds
2011年 - OS X 10.7 Lion iOS 5 iCloud、iTunes Match
2012年 MacBook Pro Retina OS X 10.8 Mountain Lion iOS 6 -
2013年 Mac Pro OS X 10.9 Mavericks iOS 7 iWork for iCloud
2014年 - OS X 10.10 Yosemite iOS 8 iCloud Drive、Swift

この時点ですっかり興味を失った方も多いと思うが、ほかにどんな発表が考えられるだろうか。まず、iOS 9とOS X 10.11については確定路線だ。アップルは両OSについて、毎年アップデートしていくことを明らかにしており、今年もこのタイミングで一部新機能が発表されるだろう。開発者向けのベータ版が即時配布開始され、正規版のリリースはiOSが秋、OS Xが夏というのも規定路線だ。

未知数なのはApple Watchに搭載された「Watch OS」についてだが、これは製品が登場したばかりということで、いきなり次期バージョンについての話はないと思われる。まずは現在のOSでアプリが充実し、問題点を解消する必要があるだろう。Apple Watchについては登録されたアプリ数や売り上げといった市場の数字に終始するのではないだろうか。