米Microsoftは3月31日(現地時間)、Windows 8.1搭載タブレット「Surface 3」を発表した。好調な「Surface Pro 3」のデザインと機能を、10.8型のコンパクトな筐体にまとめ、499ドルからという手ごろな価格で提供する。5月5日に出荷を開始し、5月7日までに26市場で販売する。
Surface 3は、本体サイズが267×187×8.7ミリ(幅×奥行き×高さ)、重量は622グラム。シリーズ史上で最薄・最軽量のSurfaceデバイスだ。機能的にはSurface Pro 3の下位モデルだが、Surface RTをフル機能版Windows 8.1搭載2-in-1に進化させたタブレットというようにも評価できる。昨年6月にSurface Pro 3を発表した時に、Microsoftは同製品をAppleの「MacBook Air」と比較したが、今回は「iPad Air 2」と比べてSurface 3の特長をアピールしている。
特徴は2つ。まずプロセッサにAtom x7-Z8700(1.6GHz、クアッドコア)を採用している。これは今年3月にIntelがMWC 2015で発表した最新のモバイル向けプロセッサだ。発熱を抑えやすく、Surface 3はファンレスになっているが、x7はAtom xシリーズ(x3/x5/x7)の中で最もパフォーマンスを重視した設計になっている。
もう1つの特徴は、12型のSurface Pro 3よりも一回り小さな10.8型のディスプレイだ。「タブレットとして使用した時の体験が素晴らしい」という。ClearType Full HD Plusディスプレイを採用、解像度は1,920×1,280。アスペクト比はSurface Pro 3と同じ3:2だ。10ポイントのマルチタッチをサポートし、256段階筆圧対応の「Surface Pen」による入力にも対応する。
背面に8メガピクセルカメラ、前面に3.5メガピクセルカメラを搭載。ワイヤレス機能はWi-Fi(802.11a/b/g/n/ac)、Bluetooth 4.0。ポート類は、USB 3.0×1、Mini DisplayPort、microSDカードスロット、オーディオ出力、Coverポート、Micro USB充電ポートなど。環境光、近接、加速度、ジャイロスコープ、磁気などのセンサーを搭載する。背面にキックスタンドを備えるが、開閉は無段階調整ではなく3段階になっている。
5月5日に出荷開始になるのは以下の2モデル。さらに4G LTE機能を加えたモデルが追加される予定。
- 64GBストレージ/2GB RAM/Wi-Fi:499ドル
- 128GBストレージ/4GB RAM/Wi-Fi:599ドル
同梱物は電源アダプタとクイックガイドで、Surface Penは別売りになる。「Surface 3 Type Cover」、「Docking Station」といったアクセサリも用意される。
Surface 3を手書きで便利に使えるようにするSurface Penだが、同梱されず別売り(49.99ドル) |
Surface 3 Type Coverは、ブラック、ブルー、ブライトブルー、レッド、ブライトレッドの5色 |
5月7日までに販売開始になるのは下記の26市場。日本は含まれていない。日本における発売について日本マイクロソフトは「現在最適な形での投入を検討しており、改めてお知らせします」としている。
オーストラリア、オーストリア、ベルギー、カナダ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、香港、アイルランド、イタリア、韓国、ルクセンブルク、マレーシア、オランダ、ニュージーランド、ノルウェイ、ポルトガル、シンガポール、スペイン、スウェーデン、スイス、台湾、タイ、英国、米国