機能的にはiPhotoから大きく変わらず

まず、「写真」ではiOS 8の「写真」アプリとインターフェースが共通化される。iPhotoはバージョン11までのiTunesに似たインターフェースで、左側のサイドバーに「ライブラリ」「共有」「アルバム」「プロジェクト」という項目が並んで分類されていたが、これがiOSと同様に「写真」「共有」「アルバム」「プロジェクト」(Macのみ)というタブに変わる。iPhotoの「ライブラリ」では写真が「イベント」「写真」「人々」「撮影地」という単位で区分けされていたが、「写真」タブではiOSと同じく「年別」「コレクション」「モーメント」という分類になる。

画面はアップルのサイトの画像なので英語版だが、日本語版での表示はiOS 8に準じる見込み。ジオタグを使った「撮影地」や顔認識機能による個人識別の「人々」の機能も引き続き提供される

また「共有」タブの中は、従来はiCloudのフォトストリームがここに割り当てられていたが、フォトストリームやiCloudフォトライブラリは「写真」タブ全体がその役割を担うことになるため、ここにはiCloud共有アルバムが配置される。アルバムのほか、誰がどんな写真を投稿したか、コメントをつけたかなどがわかる「アクティビティ」も「共有」タブに含まれる。

「アルバム」タブでは自分が作ったアルバムのほか、顔認識機能による「人々」の分類結果や、特定条件に合致した写真を表示する「スマートアルバム」、ビデオ、パノラマ、スローモーション、バースト、タイムラプスといった撮影方法別での分類もここに表示される。アルバム機能そのものはiPhotoと変わらない。「プロジェクト」タブもこれまでと変わらず、作成したフォトブックやカレンダー、スライドショーなどが登録される。

編集機能については、iPhotoよりもやや高度なレタッチ機能が追加される。基本的にはiOS 8の編集機能に近いが、OS Xでのみ提供される機能もいくつかあるようだ。

「Aperture」にも似た編集画面。基本的なレタッチ機能が中心ではあるが、傾きの修正など、優れたインターフェースの機能も多い

取り込み方法も従来通り

写真の取り込みについては従来通り、USBケーブルで接続するなり、メモリカードを読み込むなり、手段は自由だ。iPhoneやiPadで撮影した写真についてはiCloud経由で自動的に同期されるので、取り込み作業自体を考慮する必要がない。この快適さは際立っており、サードパーティ製のデジカメにも、iCloud Photo Libraryへの自動アップロード機能をライセンスしてほしいほどだ。

全体として、見た目は現代風のフラットデザインを採用したものに変わるが、機能面では(編集機能を除いて)iPhotoから大きく変わることはない。ライブラリの移行機能も用意されるため、iPhotoユーザーであればほとんど違和感なく移行できるだろう。