その2・組み立て前工程

組み立て前工程のひとつで使用するレーザーマーキング装置

組み立て前工程の目的のひとつは「MADE IN AZUMINO JAPAN」の刻印

もうひとつの目的はグランド強化。白い部分がグランド強化のために削った部分。これにより輻射対策などに効果がある

レーザーマーキングの様子をモニターで確認。刻印とグランド強化の作業を同時に行うのはVAIO Zが初めて

ちなみにこの複雑な形状は強度を高めるため。NC加工によるものであり、多くの手間がかかっている。東陽理化学研究所との協業による成果

LCDカバーとスタンド側カバーはそれぞれ接着剤を使って組み合わせる。テープでの張り合わせに比べて、薄く、軽く、そして強度を高めることができる。4時間で張り合わせが完了するという

接着剤を塗布する治具

緑色の部分が接着剤だ

接着剤が塗布された状態

接着剤がどのような形で塗布されているかを写真で撮影。すべてのものを映像で保管する

撮影されるとバーコードが発行される。このバーコードを持って、仮固定作業へ

バーコードの発行から4分以内であれば仮固定作業ができるが、4分以上を経過すると作業ができない

ロゴが入ったカバー部を接着剤が塗布された部品の上に置く。この作業は認定された作業者だけが行う

固定する場所はカメラで確認し、前方のモニターでしっかりと組み合わさっているかどうかを確認

30分間をかけて仮固定を行うための治具。固定作業はやや煩雑だが、品質を高めるための大切な作業

ここでの治具は複数個用意されているというが、治具ごとに精度を管理できるようにしている

こちらはLCDカバーの接着剤の塗布。点で塗布する形になっている

LCD部の仮固定用治具

この治具はアルミで作られている。部品が入る隙間になどで細かい精度が求められるための工夫だ

細かな突起部も埋め込む。突起部は8個単位で用意されており、数を間違えずに固定できる

LCD部の上にカバーをかけて準備は完了。独自のノウハウにより6分で仮固定が完了する

バッテリの製造工程。ケースを持たない構造で軽量化、薄型化を達成。バッテリパック、フレーム、シートカバーなどで構成する

まずは、基板とバッテリ部の接続を溶接する専用治具に投入

作業中に次の工程に移動させるための治具。バラバラになるため吸盤を使って次の工程に運ぶ

専用の検査機を使ってバッテリの検査を行う

続いてシートカバーを貼る

シートカバーの貼り付け時にシワガ寄ったりしないように空気を抜きながら作業する

クリックパッドの組み立ても内製で行う

モジュール、マイカ、フェースシートの3つを組み合わせる

専用の治具で貼り付け、ローラーを使って均等に接着する

基板の検査工程。各電源の電圧を検査する。すでに実装工程で検査は行っており、ライン投入前では検査を行わないメーカーが多いが、VAIOではあえて全量検査を行う。適正な電圧であることを確認することで、バッテリーの消耗を減らし、安定した稼働状況が長期間持続できるようになるという。1台あたり4分ほどのテストになる。VAIOならではのひと手間

ヒートパイプの組み立て工程。6個ひと組みで並べられている

ヒートパイプにサーマルグリスを均等に塗布。サーマルシートに比べて薄く、冷却性も高いのが特徴。ここでも治具が活躍

グレーの部分が、サーマルグリスが塗布された部分。熟練者の作業によるもの

カメラで撮影し、正確に塗布されているかも確認する。このデータも保存する