多種多様な候補から自分好みの端末を選択でき高度なカスタマイズが可能、それがAndroidの魅力であり強みです。しかし、その自由度の反面わかりにくさを指摘されることも少なくありません。このコーナーでは、そんな「Androidのここがわからない」をわかりやすく解説します。今回は、「Android 5.0の「ゲストモード」って何ですか?」という質問に答えます。

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Android 5.0(Lolipop)で追加された「ゲストモード」は、1台の端末を一時的に友人/知人に貸すときのための新機能です。WEB検索したい、地図を確認したいからスマートフォンをちょっと貸してと頼まれたときでも、心配せずに預けることができるようになりました。

ゲストモードについて説明する前に、Android 4.xでサポートされた「マルチアカウント機能」を理解しておかなければなりません。マルチアカウント機能とは、1台の端末に複数のユーザを登録し必要に応じて切り替えることができる機能で、パソコンでは広く利用されています。Androidでは4.xのときタブレット限定の機能として用意されましたが、Android 5.0からはスマートフォンもサポート対象にくわわりました。

登録されたアカウントには、専用の作業領域が用意されます。異なるGoogleアカウントを登録できますから、それぞれのアカウントでまったく異なるアプリをインストールしておくことも可能です。システム設定の一部は共通しますが、1台のスマートフォン/タブレットを家族など複数人で利用しても、プライバシーが守られます。ユーザーの切り替えは、クイック設定パネルから行うことができます。

「ゲスト」は、そのマルチアカウント機能であらかじめ用意されているアカウントです。通常のアカウントとは異なり、スマートフォン/タブレットを一時的に使うことが目的ですから、Googleアカウントの登録や名前の入力は省略されています。

なお、次回ゲストとして利用を開始すると、前回の作業を続けるかどうかダイアログでたずねられます。そこで前回の状態から(ゲストとして)作業を続けるか、まっさらな状態から作業を開始するかを選択できます。友人に一時的に貸すのであれば、後者を選ばせるといいでしょう。

(記事提供: AndroWire編集部)