ペアレンタルコントロールも
AiProtectionでは、ペアレンタルコントロールも可能である。機能的には、セキュリティ対策ソフトが備えるものと同じだが、ユーザーやアカウント単位で行うことができない点が大きく異なる。RT-AC87Uは、そのような情報を持ち合わせていないので、デバイス単位で行う(実際には物理アドレスで区別)。設定は、フィルタリングしたい項目にチェックを入れていくだけである(図8)。
実際に、禁止されたWebサイトを閲覧すると、図9のようになる。
図10では、アクセスを許可する時間帯を指定する。水色となった部分が、アクセス可能な時間帯だ。デバイス単位で設定できるので、ゲーム機の使い過ぎや遊び過ぎを防ぐ目的にも使える。このあたりは、セキュリティ対策ソフトをインストールできないデバイスでもコントロール可能な良い例だ。
RT-AC87Uがあれば、デバイス側にセキュリティ対策ソフトは不要?
RT-AC87UのAiProtection機能があれば、PCやスマートフォンのセキュリティ対策ソフトは不要になるだろうか?
確かに、危険なサイトを事前にブロックするというのは、非常に安心感がある。しかし、ウイルスの感染は、Webサイトからだけではない。USBメモリなどからの感染もあるし、危険な添付ファイルがメールで送られてくることもあるだろう。
スマートフォンやタブレットを狙う不正アプリは公式サイトでも数多く存在し、RT-AC87UのMalicious Site Blocking機能だけでは防げない。これらをブロックするには、従来型のセキュリティ対策ソフトも必要になってくる。やはり、多重防御が望ましいのだ。
今後、Trend Micro Smart Home Networkのような機能は、ルータを選ぶときに判断基準の1つとなるだろう。増え続けるインタネット接続可能なデバイス、これらをいかにして守っていくか? 始まったばかりの対策ではあるが、今後に注目していきたい。