ティアックは10月25日、東京・中野サンプラザで開催中の「秋のヘッドフォン祭2014」にて、単体でDSD5.6MHzをネイティブ再生できるポータブルヘッドホンアンプ/プレーヤー「HA-P90SD」を発表した。発売は12月予定で、価格はオープン。推定市場価格は70,000円前後。

HA-P90SD (ブラック)

HA-P90SD (レッド)

HA-P90SDは、DSDなどのハイレゾ音源を再生可能なプレーヤー機能と、PCやMac、iOS、Android端末とUSBで接続してハイレゾ音源の出力を可能とするポータブルヘッドホンアンプ機能を併せ持つ製品だ。

内蔵メモリは搭載せず、単体でハイレゾ再生を行う際はmicroSDカードから楽曲ファイルを読み込む。プロセッサーにはAnalog DevicesのBlack fin BF606を採用しており、DSD5.6MHzのネイティブ再生にも対応する。

DACにはBurrBrownのPCM1795を、オペアンプには同じくBurrBrownのOPA1602 SoundPLUSを搭載。プッシュプル回路とオペアンプによる、ディスクリート構成をとっている。出力は170mW + 170mW(32Ω時)の余裕ある環境。4段階のアッテネーターと2段階のゲインを切り替えることで計8段階の出力調整を行える。

DAC、オペアンプ、再生プロセッサーなどの構成。マスタークロックは44.1kHz系と48kHz系、それぞれ専用の水晶発信器から。アシンクロナスモードにより、USB接続時のジッターノイズを軽減する

有機ELモニターを採用。モニター下の円形の操作ボタンと右側面のスイッチを併用して操作する。独自の組み込みOSによる動作は軽快

インタフェースは、USB(A)とMicro USB(B)、光/同軸兼用のデジタル入出力、3.5mmステレオミニ端子を装備。microSDカードスロットは128GBまでのメディアに対応している。

インターフェース類の配置

右側面にmicroSDカードスロットや操作スイッチなどを備える。背面はシンプルなデザイン

再生可能なハイレゾ音源は、DSD5.6MHz/2.8MHz、PCM 192kHz/24bitなど。発売当初、FLAC形式は96kHz/24bitまでのサポートだが、後日のファームウェアアップデートにより176.4KHzおよび192kHz/24bitにも対応する。また、同軸デジタル出力端子からのDoP出力もファームウェアアップデートで可能となる予定だ。

本体サイズはW69.6×D123×H21.5mm、重量は280g。バッテリー駆動時間は、iOS端末接続時で7時間、単体でのDSD再生時で6時間。対応インピーダンスは8~600Ω、周波数特性は10~100kHz、S/N比は105dB以上となっている。ハイレゾ再生用のアプリとしてPC、Mac、iOS、Android向けに「TEAC HR Audio Player」を無料提供する。