セーフティと音声認識をテーマとした展示 - クラリオン

クラリオンブースでは、主に安全性を高めるための「Intelligent Safty」と、音声操作「Intelligent Voice」の展示が行われている。

Intelligent Saftyは、ポルシェと共同開発し、パナメーラに採用されたシステム。ブースにはパナメーラの実車が展示されており、全周俯瞰カメラシステムや安全走行支援システムを体験できる。

「Intelligent Safty」が採用されている、ポルシェのパナメーラ

Intelligent Saftyでは、パナメーラに採用されたシステムに加えて、歩行者の検知機能や接近してくる車の検知機能、車線から外れた際の検知機能の開発が進められている。また、「全周囲俯瞰システム」は現在は真上から見た状態での表示が行われているが、斜め上からの視点に変更してより立体感を出す「3D SurroundEYE」も開発中だ。

「全周囲俯瞰システム」

Intelligent Voiceコーナーでは、AVナビ「NX714」シリーズでの音声操作を体験できる。目的地の設定や、接続したスマートフォンでの通話、音楽再生、SNSのでのメッセージ送受信といった操作を音声で行うことが可能だ。

AVナビ「NX714」シリーズの音声認識を体験

コンパクトカーに搭載されたHUDや自動運転技術を展示 - マツダ

マツダブースでは、自動運転技術の研究開発車両の展示と、アクティブ・ドライビング・ディスプレイのデモが行われている。

展示されている実験車両は、2014年7月にカリフォルニア州モントレーの「LAGNA SECA」サーキットで行われた実験走行に使用されたもの。LAGNA SECAはコークスクリューと呼ばれるS字シケインが特徴のコースで、2001年にマツダが命名件を取得している。行われた走行実験は、マップ情報とGPSによる位置情報での自動走行。まだ、周囲の障害物の検知や回避を行うことはできない。

自動運転技術の実験車両

自動運転の実験走行に使用された車両

ブースで聞いたところでは、「マツダはGoogleのような自動運転を目指しているわけではない。あくまでも、運転して走る喜びを感じてもらいたい」とのことで、ドライバーの操作ではどうしても避けられない緊急の場合に、自動運転に切り替わるといったものを目指しているという。

アクティブ・ドライビング・ディスプレイは、メーターフード上に設置されたコンバイナーに情報を映し出すデバイス。ドライバーからは、1.5m先に情報が表示されているように見える。「アクセラ」の「15S」「15C」「20S」「HIBRID-C」を除く車種に標準装備されているが、新型「デミオ」の「13S L Package」「XD Touring」「XD Touring L Package」にも新採用された。

ブースでは、新型デミオの実車が展示されているほか、アクティブ・ドライビング・ディスプレイのデモブースも設けられている。

デミオに搭載された「アクティブ・ドライビング・ディスプレイ」

「アクティブ・ドライビング・ディスプレイ」のデモコーナー

走行中のEVに給電するシステムを展示 - TDK

TDKブースでは、走行中非接触電力伝送の実証実験に使用された車両が展示されてている。非接触給電では、電子機器向けの「Qi(チー)」が既に製品化されている。さらに、EVに向けた駐車場用の非接触給電システムも開発が進んでおり、同社では2~3年以内の実用化を目指しているという。

駐車場用の非接触充電システム

走行中非接触電力伝送はそれを応用したもので、道路にコイルを設置してそこから走行中の車両に給電を行う。コイルから受け取った電力は、バッテリーではなくキャパシタに蓄えられる。実験では、1周30mのコースに6個のコイルを設置。実験車両は5km/hの速度で8時間走行。これを3日間繰り返すことで、計120kmを走行した。

走行中非接触電力伝送のイメージ

使用された実験車両

なお、同社では走行中非接触電力伝送を「現時点では、まだ速度が遅いうえにクリアしなければならない課題も多いが、トロリーバスのような路線で運用される交通機関だけではなく、すべての自動車を対象とした研究」だとしている。