Lookoutでは、iOS向けにロック、ワイプの機能は提供していないが、位置の捜索は可能で、さらに今回、iPhone向けとしては世界で初めてカスタマーサポートからの位置検索サービスを提供する。もともとAndroid向けにはauスマートフォンの標準機能として提供してきた機能だが、Lookoutとの提携により、iPhone向けにも提供できるようになった。

iPhoneの位置をカスタマーサポートが電話で依頼を受けて検索できるようになる。PCがなくても利用可能で、国内の事情に即したサービスだという

高橋専務は、「スマートフォンの浸透率が50%を超えるところに来ており、今後レイトマジョリティ層に普及する」という認識で、オペレーターに電話をすれば端末を捜索してくれる機能は、「より安心・安全を提供できる」と強調する。

スマートフォン浸透率が伸び、レイトマジョリティ層に普及すると、PCからの検索ができないユーザーも増えるとみる

「安心・安全」の取り組みが差別化要因になると高橋専務

国内のキャリアビジネスはネットワークや端末の面での差別化が難しくなり、「同質化が進んでいる」と高橋専務。それに対して、今回のサービスで安心・安全を提供ですることで差別化要因に繋がることを期待する。

なお、auスマートパス会員向けには、これまでトレンドマイクロの「ウイルスバスター for au」が提供されており、マルウェア対策などのセキュリティ機能は重複しているが、プリインストールされるLookout for auは、端末捜索機能のみデフォルトでオンになっており、それ以外の機能は任意に選択できるため、その他のセキュリティ機能をウイルスバスターに任せる、という使い方もできるようにしているそうだ。

また、今回のKDDIとLookoutの提携は「ある期間」(Dolce CEO)に渡る独占契約で、当面はキャリアによるプリインストールはKDDI向けにのみ提供されるということだ。

LookoutのJim Dolce CEO(左)とKDDIの高橋誠専務