サイバーリンクは、写真編集ソフトである「PhotoDirector」の最新バージョンとなる「PhotoDirector 6」をリリースした。

図1 PhotoDirector 6 Ultra

エディションには、「ColorDirector 3」が付属する「Suite」、いくつかの機能を制限した「Deluxe」と、本稿で紹介する「Ultra」がある(パッケージ版はUltraの1種類のみ)。ColorDirector 3は、ビデオ用カラーグレーディングソフトである。動画編集を行うならば、「PowerDirector 13」や「Director Suite 3」なども検討すべきであろう(結果的に、購入コストを削減できる可能性もある)。詳しい動作条件や対応OSなどは、サイバーリンク社のホームページを参照していただきたいが、特に厳しいものはない。本稿では、PhotoDirector 6の新機能の一部を紹介しよう。

最高の笑顔の1枚に - 顔入れ替え機能

集合写真を撮影した際によくあるトラブルだが、誰かが目をつぶってしまうことがある。複数撮影した場合、この表情と別の写真の表情を組み合わせてみたいといったこともあるだろう。そんな希望をかなえてくれるのが、顔入れ替え機能である。まずは、図2のような集合写真を用意した。

図2 用意した集合写真

[編集]→[画像結合]→[顔入れ替え]を選ぶ(図3)。

図3 顔入れ替え機能を起動する

ここにもあるように、複数の集合写真をドラッグするだけである。唯一、必要な作業は、どの写真の背景を使うかである(図4)。

図4 背景の選択

背景として選択すると、左上にアイコンが付き、青い罫線で囲まれる。入れ替えの例では、実際には、右上の写真を選んだ(もっとも明るい)。あとは[結合]をクリックする。

図5 結合中

こうして作られた、集合写真は図6のようになる。

図6 結合された集合写真

最初の図2と比べてみてほしい。顔の部分に四角のフレームが表示される。この部分をクリックすると、他の写真の顔の部分が表示され、選択可能となる(図7)。

図7 別の顔を選択可能に

PhotoDirector 6では、自動で最適な笑顔が選択される。しかし、好みでなかったり、他の表情がいいと感じることもあるだろう。そんなときに使う機能である。実際に、右端の女性が笑顔ではあるが、正面を向いていないので別の表情を選んでみた。また、左から2人目の女性の表情もあえて変更してみた。その結果が、図8である。

図8 顔を入れ替え

体全体の位置が微妙に変化しているのがわかるであろうか。顔の部分だけを入れ替えると、やや不自然になってしまう。そこで、PhotoDirector 6では、体も含め入れ替えている。この例では、人数が同じであったが、もし違っていたらどうなるか? 状況により異なるとのことだが、この例で、もし1枚だけ7人の場合、7人目が削除された状態で結合されるとのことである。