NTTエレクトロニクス(NEL)は9月22日、データセンタ間トラフィックの急伸を支える100G波長多重(WDM)光ファイバ通信システムの本格普及に向けて、20nm 100G低電力デジタルコヒーレント信号処理LSI「100G LP-DSP」のサンプル出荷を開始したと発表した。

同製品は、実績のあるコヒーレントDSP機能に加え、送信側D/Aコンバータ(DAC)や波形整形、NTT研究所が開発した伝送路推定やOTNフレーマなどの機能を1チップに集積しており、プラガブルコネクタにおける電気信号歪の補償、波長多重光信号の高密度配列、100GEデータセンタ間通信ソリューションへの適用が可能である。また、光ファイバ分散補償や符号誤り訂正などの能力を選択的に選べる電力最適化に対応しており、最小電力の80km ZR用途、省電力な600~1200kmメトロネットワーク用途、高性能な2000km超のコアネットワーク用途など、幅広いソリューションを提供する。

さらに、Broadcomとの提携により、20nm CMOSミクスドシグナルIC設計技術を、光通信ASSPで初めて適用することで、40nm CMOS製品による既存の3チップ構成ソリューションに比べて、消費電力や実装面積を70%削減している。

20nm 100G低電力デジタルコヒーレント信号処理LSI「100G LP-DSP」