米Microsoftの新CEOであるNadella氏、その人柄と方向性をアピール

そして、米Microsoftの新CEOであるSatya Nadella(サトヤ・ナデラ)氏の紹介に話が移った。「本社のCEOを褒めるのも変な話だが」と前置きしながら、樋口氏は「インド系米国人であるNadellaは、アジアにも理解がある。さらに意思決定の早さや人の話をよく聞く」と発言。ここでも会場が沸いた。

理由として、前CEOは「パットン将軍」の異名を持つSteve Ballmer(スティーブ・バルマー)氏、そして初代CEOはご存じBill Gates(ビル・ゲイツ)氏。どちらも自身の興味や結果を求めることに注力する人物である。樋口氏は「GatesやBallmerとの比較ではない」とフォローしていたが、確かにMicrosoftは変わりつつあるのだろう。

米国本社(Microsoft)CEOのSatya Nadella氏

Nadella氏の掲げる「Mobile First, Cloud First」の具体的な説明に移った。以前からキーワードとして出てくる「デジタルワーク&デジタルライフ」は、コンシューマとビジネス、ワークとライフといった両者を、Microsoftが持つ生産力で支えることを目指すことを意味しているという。さらに、ユーザーを中心においた製品やサービスを大事にすると述べた。これは過去のMicrosoft製品における、ユーザビリティの弱点を改善するという意味だろう。

樋口氏いわく「Nadellaは『自分が使いにくいと感じた製品はリリースしてはならない』とR&D部門にメッセージを送っている」ことを明らかにした。「様々なデバイスのプラットフォームに対応」は、すでに実施されているiOSやAndroid向けのソフトウェアリリースを意味する。樋口氏は「過去のMicrosoftはWindows一辺倒だったが、CEOが変わったことでマルチプラットフォームに切り替える」と語った。これらが新年度における米Microsoftおよび日本マイクロソフトのコア(核)となる。

今後の米Microsoftと日本マイクロソフトの核となる「デジタルワーク&デジタルライフ」

上図をご覧になれば、「Cloud OS」と「Device OS & Hardware」と2つの要素によって、コアが囲まれていることが分かる。Cloud OSは、Nadella氏がエンタープライズチーム在籍中にネーミングしたものだ。クラウドにまつわるすべてのレイヤーが、シームレスにつながることを目指すキーワードである。

時代の流れからも分かるように、今後の米Microsoftと日本マイクロソフトは、クラウド製品やサービスを強化していくのだろう。後者のDevice OS & Hardwareは、Xbox OneやWindows、Microsoft Surfaceといったコンシューマ製品、サービスを指すが、このあたりは過去にも触れてきているので割愛する。

核を包む要素の1つ「Cloud OS」。Nadella氏の渾身とも言えるコンセプト

もう1つの要素「Device OS&Hardware」は、Windowsタブレットによるデバイスの一元化を目指す