気象庁は7日、気象レーダーの観測データを利用して250m解像度で降水の短時間予報を提供するWebサイト「高解像度降水ナウキャスト」を公開した。従来の「降水ナウキャスト」と比べより実況に近い強雨域を表現でき、ゲリラ豪雨など局地的な大雨状況などを把握しやすい。

高解像度降水ナウキャスト

気象庁は国内20カ所に気象ドップラーレーダーを設置して、全国のレーダー雨量観測を行っている。このドップラーレーダー観測網にて、局地的な大雨の観測精度の向上を図るため、2012年から2013年にかけ観測機器を更新。観測データの距離方向の解像度を従来の500mから250mに向上させた。

高解像度降水ナウキャストでは、更新された気象ドップラーレーダーに加え、気象庁・国土交通省・地方自治体が保有する全国の雨量計のデータ、上空の風向風速を測定する同庁の「ウィンドプロファイラ」や気象観測器「ラジオゾンデ」の高層観測データ、国土交通省Xバンドレーダ「XRAIN」のデータを活用。降水域の内部を立体的に解析し、250m解像度の降水分布を30分先まで予測する。

情報の表示は5分間隔で1時間後(予測)まで表示できるほか、現在から1時間後/3時間前から1時間後/1時間前から1時間後の3パターンで、雨の動きを動画で確認できる。また、東京近辺など、表示したい範囲をあらかじめ登録することも可能だ。

対応ブラウザはInternet Explorer 7 / 8 / 9 / 10、Firefox 31.0、Google Chrome 36.0.1985.125、Opera 23.0.1522.6。

降水ナウキャストと高解像度降水ナウキャストの違い(画像は平成26年6月29日16時00分を初期値として16時20分を予測した予測値とその時間の実況及び解析値:気象庁Webサイトより)