スマートフォンは、携帯電話とコンピュータ両方の顔を持ちます。ですから、スペック表を見れば専門用語のオンパレード……これではおいそれと比較できません。このコーナーでは、そんなスマートフォン関連の用語をやさしく解説します。今回は「モバイルバッテリー」についてです。

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低消費電力の液晶パネルなど、新技術の導入によりスマートフォンの省エネルギー性能は向上していますが、限界があることは確かです。まめにスリープしたつもりでも、朝の外出前にフル充電したものが帰宅する頃には残りわずかになっているなど、節約にも限界はあります。それに、節約に努めるあまり不便を強いられるようでは本末転倒です。

そんなユーザの助けになる周辺機器が「モバイルバッテリー」です。内蔵のリチウムイオンやニッケル水素電池にAC電源やUSB経由で電力を蓄え、USB端子から給電するしくみです。Android端末であればmicro USB、iPhoneであればLightningケーブルで接続すれば、いつでもどこでも充電を行うことができます。モバイルバッテリーへの充電は、前述したとおりAC電源かUSBを使うことが一般的ですが、ソーラーパネルを搭載し太陽光を利用できるようにした製品もあります。

モバイルバッテリーを選ぶときのポイントは大きく2つ、「バッテリー容量」と「急速充電対応の可否」です。前者は形状/デザインや重さに、後者は利用する端末に大きく影響するため、自分の好みや利用する端末に応じて選ぶといいでしょう。

バッテリー容量は、スペック欄にある「mAh(ミリアンペア)」で確認できます。この値が大きければ大きいほど電力を蓄えておくことができるため、充電回数が増えるというメリットがあります。ただし、バッテリーの材質が同じ場合、大きさは容量に比例するため、大容量を求めるとそのぶんサイズは大きくなります。

急速充電に対応しているかどうかも重要なポイントです。iOSデバイスの場合、純正充電器の出力はiPhoneが1000mA、iPadは2100mAですから、この出力に対応したモバイルバッテリーでなければ急速充電できません。Androidの場合、端末によっては出力にくわえて急速充電対応ケーブルも必要になるので、ケーブルの有無もチェックしたほうがいいでしょう。

モバイルバッテリーは、バッテリーの容量(mAhの大きさ)と最大出力値(めやすとして1A以上)、できれば所有する端末の急速充電対応がうたわれたものを選ぶことがポイントです

(記事提供: AndroWire編集部)