帝国データバンクは7月16日、老舗オーディオメーカーの山水電気が東京地裁より破産手続き開始決定を受けたことを報じた。負債は約3億5000万円。山水電気は「SANSUI」ブランドで世界的に知られた高級オーディオメーカーで、とりわけアンプ製品はオーディオファンの憧れともいえる存在であった。

山水電気は1980年ごろから経営危機が表面化し、1989年に英ポリー・ペック・インターナショナルの傘下に、その後、2001年に香港グランデ・グループの傘下に入った。2010年にオーディオ事業を休止し、再建を目指したが、2011年に香港グランデ・グループの中核会社が倒産した影響を受け、債務超過に転落していた。

なお、「SANSUI」ブランドは2012年にドウシシャが引継ぎ、新生SANSUIとしてBluetoothスピーカーなどのデジタルオーディオ製品を展開している。

ドウシシャが発売したSANSUIブランドのBluetoothスピーカー「SHT-9002」。真空管とデジタルのハイブリッド式アンプを搭載している