長崎県・佐世保市にあるオランダの町並みを再現したテーマパーク「ハウステンボス」に、1970年代に始まったデジタルゲームに関する貴重な資料を展示する「ハウステンボス ゲームミュージアム」が7月5日にオープンを迎えた。

写真はハウステンボスの正面入口。ハーバータウンは、裏側の無料ゾーンにあり、正面駐車場からはハーバータウン行きのシャトルバスを使う必要がある

ハウステンボスのフリーゾーン「ハーバータウン」内に位置する「ハウステンボス ゲームミュージアム」は、無料(有料設定日は入場料が必要)で利用できる施設で、家庭用とアーケードゲームを中心とした展示・体験施設。計画開始から約1年の期間を経て開館を迎えた施設内に展示されている機器は、ハウステンボスのプロデュースチームが国内外で買い付けたものに加え、任天堂、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)、セガ、カプコン、コナミ、九州に本拠地を構えるてレベルファイブといった国内大手ゲームブランド10社や国内のゲームフリークから提供してもらったものなどで構成されている。

7月5日にオープンした「ハウステンボ ゲームミュージアム」。約1000平方メートルの敷地内に、国内外の家庭用ゲーム機、アーケードゲーム機合わせて100機以上が展示されている

入ってすぐの場所にあるモニュメントの「ゲームツリー」(写真右)

施設内のいたるところに過去のゲームタイトルの宣伝ポスターなどを掲示

家庭用ゲーム機の歴史を振り返る「ゲーム機ヒストリー1972-2014」では、展示に加えて実機を使った試遊台も用意

展示されているゲーム機には、家庭用ゲーム機に革命を起こした任天堂『ファミリーコンピュータ』やSCEの『プレイステーション』シリーズ、セガの歴代ハードなどに加えて、アタリやノキアといった海外メーカーのハードや、世界初の家庭用ゲーム機『ODYSSEY』など『ファミコン』以前に発売された貴重な家庭用ゲーム機も展示。これらのゲーム機のなかの一部の機器には、試遊台も用意されており、往年の名作ゲームを無料で遊べるようになっている。

世界初の家庭用ゲーム機『ODYSSEY』

任天堂がファミコンを発売する前の1977年に発売した6つのゲームが遊べる『カラーテレビゲーム6』

パイオニアの『レーザーアクティブ』や『アタリジャガー』などレアなハードも

可動実機による試遊台。『ファミコン』では『ボンバーマン』が稼働

アーケードゲームを展示する「ゲームセンター」では、日本で空前のゲームブームを巻き起こした『スペースインベーダー』が、初期の白黒モデルから『スペースインベーダーII』など、複数のバージョンの可動実機が設置されており、1プレイ100円で遊ぶことができる。また、国内ではほとんど見られなかったアップライト筐体の『スペースインベーダー』も展示されている。テーブル筐体が並ぶコーナーは、フードコートの前にあり、70~80年代のゲーム喫茶風の作りで、「ナポリタン」や長崎のご当地グルメ「トルコライス」などに舌鼓を打ちながら、ゲームが遊べる趣向となっている。

『アタリ2600』や現在のスマートフォンに通じるところのあるノキアの携帯電話機能付きゲーム機『N-Gage』など海外ハードも一部展示

80年代のゲーム喫茶を彷彿とさせる「ゲームコーナー」では、食事などを楽しみながらゲームをすることも可能