最後に、キヤノンの鈴木直氏から「App Spotlight Wall」についての説明があった。App Spotlight Wallは、モプリア アライアンスのホームページにて"モプリア対応アプリ"を紹介していく試み。開発者にとっては宣伝の場になり、一般ユーザーにとっては印刷可能なアプリを探せる場になる。鈴木氏は「印刷対応アプリが広がることが、モプリア アライアンスの発展にもつながる」との考えを示した。

登壇するキヤノンの鈴木直氏(写真左)。印刷可能なアプリを紹介するApp Spotlight Wallを開設する(写真右)

利用者のハードルを下げたい

説明会の終了後、会場にいたプリンターメーカーの担当者に話を聞いた。プリンターの利用者からは「スマートフォンから印刷する方法が分かりません」との問い合わせが頻繁に寄せられるという。「製品によって印刷方法が異なることが、利用者のハードルになっているのかな、と思う。共通化された印刷方法を提供することで、できるだけ印刷という行為を身近なものにしていきたい。そして、できるだけ多く印刷していただきたい」と担当者。

タブレットからPDFを印刷するデモが行われていた

モプリア アライアンスは昨年9月に発足したばかりだが、印刷業界としてひとつに固まりつつあるのを感じるという。団体を発足した意義について、担当者は「これまでOSメーカーに任せていたが、印刷機能の面では開発が思うように進めていただけていないのが現状。でも、1社だけでGoogleに意見しても聞いてもらえない。声は大きい方が届く。業界全体でいくことが重要かな、と思っている」と話していた。

今後の展開については「現在はフェーズ1の段階。今後、プリンターのスキャン機能との連携、またクラウドの利用なども行えるようにしていきたい」と話していた。