百科事典、図鑑類、百ます計算、そしてラジオ体操の動画も

国語や英語以外のコンテンツも充実している。写真やイラストで物事の仕組みや概念を学べる「小学百科大事典 きっずジャポニカ」や、美しい写真から動物の生態を学べる「新ヤマケイポケットガイド野鳥」、「新ヤマケイポケットガイド海水魚」、目にした動植物をすぐに調べられる「デジタル昆虫図鑑」や「デジタル植物図鑑」など、子供の興味から学習意欲を引き出す教材が満載だ。XD-SU2000を持って親子で散歩に出かけ、目にしたものを調べてみるという使い方もおすすめしたい。これらのコンテンツにも、先述した英語系の辞書と同様に、多くのイラストが掲載されている。

XD-SU2000の収録コンテンツ「きっずジャポニカ」に掲載されたイラストの一例

調べ物をする際に便利なのが、「かんたんサーチ」と呼ばれる検索機能。キーボードから単語を入力すると、キーワードを含む項目が一覧表示されるのだ。テレビを観ている最中や読書中に分からないことがあったとき、サッと調べるのに向いている。

また、クイズ感覚で楽しめる百ます計算や、学習時のリフレッシュに最適なラジオ体操第1/第2の動画などが用意されている点もおもしろい。さまざまな場面で、親子ともども活用できるに違いない。

入力したキーワードを含む項目が一覧表示される「かんたんサーチ」(写真左)。分からないことをすぐに調べられるほか、関連項目をたどることで知識をどんどん深められる(写真右)

足し算や掛け算などの計算力向上に効果があると言われる「百ます計算」(写真左)。ラジオ体操は第1と第2を動画で再生可能だ(写真右)

学習意欲を養う時期にこそ電子辞書を活用したい

最後に、XD-SU2000の外観について触れておこう。本体サイズはW148×D105.5×H15.7~18.5mmで、官製ハガキと同程度。重量は電池込みで約275gだ。大人にとっては手のひらサイズでコンパクトだが、子供の体型によっては多少大きく感じるかもしれない。もっとも、ある程度のサイズを確保しているからこそ、ボタン類が大きくて操作しやすいという側面もある。

閉じた時のサイズはW148×D105.5mmで、官製ハガキ程度の大きさ。高さは15.7~18.5mmで重量は約275gと軽く、持ち運びにも適している

子供にとって大きさ的には何の問題もなく、楽々と使いこなしていた

本体側面には音声再生用のヘッドホン端子のほか、給電用のマイクロUSB端子が用意されている。電源には単3形電池×2本を使用し、標準的なアルカリ乾電池のほか、パナソニックの充電池「エネループ」や「エボルタ」を利用可能だ。アルカリ乾電池の場合、電池寿命は約130時間と長く、コンビニでも売っている乾電池を使えるのは、やっぱり便利だと思う。

本体右側面にはストラップホールとタッチペン収納用の穴が用意されている(写真左)。左側面にはヘッドホン端子と再生モード切替スイッチ、給電用のマイクロUSB端子と並ぶ(写真右)

電源には単3形乾電池×2本を使用(写真左)。マイクロUSB端子からの給電も可能だ。電池を交換した際は、使用する電池の種類を選択する(写真右)

今回はXD-SU2000を小学2年生の娘が使ってみたわけだが、親のひいき目なしで見ても「知りたい」という気持ちが格段に高まっているような気がする。例えば、筆者宛てに届いた資料や機材に書かれている漢字をXD-SU2000で片っ端から調べて、それがなんなのか確認しているようなのだ。娘はこれまで分からない言葉や漢字はスルーしてしまうことが多かったのだが、XD-SU2000があればスラスラと読み書きできるようになるのかもしれない。

子供を持つ親にとって、「どうすれば子供の学習意欲を高められるか」は悩みどころ。大切なのは「知りたい」という気持ちを解決し、それを何度となく積み重ねることだと筆者は思っている。

小学校低学年という学習意欲を養う時期だからこそ、いつでもどこでも手軽に使えるXD-SU2000は1つの手段として有効だと実感した。「デジタルデバイス」が子供の興味を引きつけるパワーには目を見張り、中身の教材でさらに興味と意欲を高められる。

「子供に電子辞書」は賛否があるかもしれない。しかし、もはや20代から下の世代はデジタルネイティブ(物心つく頃からデジタルデバイスに触れている世代)と呼ばれる時代だ。紙の辞書や図鑑の有用性は疑う余地がないものの、子供が興味を持てなかったり、無理に与えて嫌いになったりしては意味がない。子供のための教材を探している人は、ぜひ親子でXD-SU2000に触れてみてはいかがだろうか。