ケイ・オプティコムは15日、MVNOサービス「mineo(マイネオ)」を6月3日よりスタートすることを発表した。MVNOとしては初めてKDDIの回線網を使用しており、電話番号を引き継げるMVP(モバイルナンバーポータビリティ)にも対応する。データ通信のみのプランであれば月額980円から利用できる。なぜMVNOに参入することになったのか、そもそもケイ・オプティコムとはどういう会社なのか。今回の発表の背景を説明しつつ、「mineo」がどんな人にオススメできるサービスなのかを考えていく。

ケイ・オプティコムがMVNOサービスに参入する

まずはMVNOとは何かという点をおさらいしておこう。MVNOとはMobile Virtual Network Operatorの略称であり、「仮想移動体通信事業者」と訳す。要するに、NTTドコモやKDDI、ソフトバンクといったキャリアの回線を借りて通信サービスを行っている事業者のことだ。日本ではあまり馴染みがないが、実はBIGLOBEやビックカメラなどのメジャーな企業も参入している。

左からコーポレート広報チーム チームマネージャー・冨田和俊氏、代表取締役社長・藤野隆雄氏、モバイル事業戦略グループ グループマネージャー・津田和佳氏

もちろん、それなりのメリットがなければ、ユーザーはわざわざ大手キャリアではなくMVNOを選ぼうとは思わない。そこでMVNO各社は、通信速度を抑える代わりに通信費が安くなったり、公衆無線LANサービスが使えたりといった独自性を打ち出して勝負しているというわけだ。