ヤフーは27日、イー・アクセスの株式99.68%をソフトバンクより総額3,240億円で取得し子会社化することを明らかにした。ヤフーでは「Y!mobile(ワイモバイル)」というインターネットキャリア事業に乗り出す方針。同日都内で記者会見が開催され、ヤフー代表取締役社長の宮坂学氏が経緯を説明した。

イー・アクセスとウィルコムが合併した会社をヤフー・ジャパンが買収する形で、Y!mobile(ワイモバイル)が6月2日に誕生する見込み

イー・アクセスとウィルコムは、6月1日に合併することが決まっている。ヤフーでは合併後の存続会社であるイー・アクセスの株式を6月2日に取得し、新会社ワイモバイルを設立する。代表取締役会長にはイー・アクセスのエリック・ガン氏を迎え、ヤフーの宮坂学氏は代表取締役社長に就任する。

登壇した宮坂氏は新事業について「音声サービスの上にインターネットがあるこれまでのモバイル事業の常識をゼロベースで見直し、ネットをつなぐことをメインに設計にする」と語った

株式取得の流れ、ワイモバイルの経営者陣容など

ワイモバイルが掲げる理想は「インターネットの生み出す楽しさ・便利さをみんなの手元に届けたい」「電気や水道のように全ての人にインターネットを届けたい」というもの。宮坂氏は、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクに続く"第4の通信キャリア"としてではなく、"日本初のインターネットキャリア"として新会社を展開していくと強調した。通信キャリアがデータ通信・音声通信を主なサービスとするのに対して、インターネットキャリアでは「ネットサービス」を主に提供するという。

日本初のインターネットキャリアを掲げるワイモバイル。「すべての人が、インターネットが持つ力を享受できる世界」を理想に掲げる