東京都・代官山のギャラリー「GALLERY SPEAK FOR」にて、版画家・石川真衣による個展「RETRIEVE」が開催される。会期は4月11日~23日(木曜休廊)、開館時間は11:00~19:00(最終日のみ18:00まで)。入場無料。

(c) Mai Ishikawa

同展は、版画家・石川真衣の作品群を展示するもの。石川は、一貫して自分という主人公(=牡丹ちゃん)と愛犬レオを題材に、版画の技術を最大限駆使した作品を制作し続けている作家で、作品の構成は、墨と白をベースにしながら、絵本の挿絵や大判アートポスターのようなものが主体となっている。石川が幼い頃からつづり、描きためてきたというレオの鎮魂と救済のストーリーはますます広がりを見せており、描画スケールの大きさ、刷り感の美しさは近年、各所の版画や絵画コンクールで高く評価されている。

展覧会名の「RETRIEVE」は「取り戻す」、「回収する」の意。ゴールデンレトリバーとの生活と切り離せない絵の内容、過去を取り戻し今の自分を回収する思いから手がけている制作姿勢が、タイトルにこめられている。会場では代表作である大型の白黒リトグラフのほか、最近多く描いているシルクスクリーンを使ったカラーの小作品をまじえて展示するほか、大小約30点の作品に関して展示・販売を実施。これ以外にも、立体作品「牡丹ちゃんフィギュア」やオーナメント作品、iPhoneケースやTシャツなどの関連商品も販売される。加えて、会期初日の4月11日 18:30~19:00には、作家本人が作品の解説を行うギャラリートークを開催。聞き手は著述家・編集者の石黒謙吾が務める。

なお、石川真衣は1988年、埼玉県生まれの版画家。多摩美術大学美術学部絵画学科在学中より、創作・展示活動を開始。第33回大学版画展(2010年)にて町田市国際版画美術館収蔵賞を受賞し注目を集める。第1回FEI PRINT AWARD(2012年)にてグランプリ、和紙の里 東秩父版画フォーラム2013にてNHK埼玉局長賞などを受賞した。2013年、多摩美術大学大学院卒業。最近の個展に、「レオと待ち合わせ」展(2011年、東京・MILK CROWN CAFE)、「石川真衣個展」(2013年、ギャラリー b.tokyo)などがある。