身近な現象も数理モデル化できる?

ちなみに今回の展示の挨拶として合原氏は、世界は非線形な現象であること、そして誰も気がつかなかった新たな数理現象を誰もが発見できる可能性があることを述べ、そして最後のミッションとして、来館者は今回の7つのミッションを通して数理モデルという新しい視点を手に入れられたはずなので、身近な現象を数理モデル化が可能かどうかを考えてみよう、としている。数理モデルを通した見方をすると、いつもの景色も違ったエキサイティングな景色に見えるはずで、独自の創造的な楽しみを生み出されることを願っているとした。

何しろ、味噌汁の対流による表面に見られるカオス的な模様ですら数理モデルで表せるのである。どんな現象だって表せるはずだ。だから、マンガやアニメの中にだって、何かを数理モデルで表せるかも知れない。例えば、人気作品とキャラクターに関する何らかの関係とか、戦闘ロボットのデザインと人気の高さの相関とか。まったく題材は変わるが、例えばロト6などの過去の結果から次週の結果を予測したりとか(そういうソフトはよく出ているし、アヤしいスパムメールもよく届くが、本当に当たるものはそうそうないわけで、でも完全なランダムに見えて、何か法則があるのかも知れない)。

さすがに小学生ではまだ難しいかも知れないが、中学生になれば立派な数学を習うわけだし、高校生になれば(理数系であればなおさら)微積分なども身につけられるわけで、せっかく習う数学なのだから、ただ定期テストや受験などでよい点数を採るためだけに学ぶのではなく、自分でも積極的に使ってみてはいかがだろうか。

また、学校を卒業して早何年、全部卒業と一緒に置いてきた、なんて人も数学モデリング脳を持ってみてはいかがだろうか。もしかしたら、そこから何かすごい発見があるかも。そうした、新しい視点を得るため、ぜひメディアラボで数学モデルとは何なのか、そしてそのすごさ・素晴らしさを体感してみてほしい。