シリコンパワージャパンが12月中旬から発売する「Thunder T11」は、容量120GBの外付けSSDだ。PCとの接続に規格値10Gbpsの高速双方向インタフェース「Thunderbolt」採用しており、小型軽量かつ高速転送が特徴となっている。

本体サイズはW74×D62×H15mm、重量は約65gでバスパワー駆動。転送速度はリード380MB/sec、ライト340MB/secだ。日本での販売目標は半年間で5000台とし、当初はシルバーモデルのみで展開しつつ、その後ブルーを出荷する予定という。

今回発表されたThunder T11

シリコンパワー本社 Thunderbolt製品担当のAriel Lee氏

12月4日に行われた記者会見では、最初にシリコンパワー本社 Thunderbolt製品担当のAriel Lee氏が、本製品と今年Q4の主な製品紹介を行った。

今回のThunder T11は、Faster/Lighter/Thinner&Smarterがコンセプト。シンプルなデザインで高いパフォーマンスを発揮するだけでなく、従来の他社製品と比べて3分の1の大きさと4分の1の重さで携帯性に優れている。また、Macだけでなく、Windowsマシンでも動作検証されていることをアピールしていた。

想定される購入ユーザー層は、高い性能を求めるプロフェッショナル層とのこと。当初はMacユーザーが購入するという見通しだ。

手の上にちょうど乗る程度の大きさで、ライバル製品と比べるとサイズは3分の1、重量は4分の1だ

写真では5色あるが、当初発売するのはシルバー。追ってブルーが予定されている

Thunderbolt接続のSSD製品は今後もリリース予定

加えて、2013年Q4の新製品として、USBメモリ「F80」「T03」の「午年」記念モデル、耐衝撃性の高いポータブルHDD「Armor A30」、Wi-Fi機能を含むSDカードアダプタ「Sky Share S10」を、日本でも発売したことを報告した。

今期の新製品としていくつか報告があった。干支特別版のUSBメモリが2種類、耐衝撃とデザイン面に優れた2種類の外付けHDD、MicroSDHCカードを入れて使えるWi-Fiアダプタだ

Thunder T11の製品パッケージ

追って発売される予定というThunder T11のブルーバージョン。他にライトグリーンとピンクが展示されていたが、市場で要求があれば発売できるとのこと

Wi-Fi機能を内蔵したSDカードアダプタ「Sky Share S10」。MicroSDHCカードを挿入して利用し、16GB/32GBモデルが発売される

耐衝撃性のあるポータブルHDD「Armor A30」

干支モデルが限定パッケージとして発売されるUSBメモリ「Firma F80」

製品発表に先立ち、日本でマーケティングを担当しているシリコンパワージャパン マーコム部部長の神崎尚君氏が簡単なスピーチを行い、その後シリコンパワー本社の会長であるMichael Chen氏がシリコンパワー社の概要を説明した。シリコンパワーは10年前の2003年にメモリ関連の専業メーカーとして実績を積んでおり、信頼ある設計とユニークなデザインが特徴であるという。

シリコンパワージャパン マーコム部部長の神崎 尚君氏

シリコンパワー本社の会長のMichael Chen氏

シリコンパワーは2003年創業のメモリ専業メーカー。社員は台湾に600名、海外支社も含めると700名体制だ

設立2年目に海外法人、3年目に日本法人を設立。台湾政府による台湾TOP35ブランドにも選ばれ、今年はred dot(ドイツ)のデザイン賞を得ている

製品は24時間操業の台湾工場で製造し、中国工場がないことをアピール

シリコンパワーの拠点。紫色が海外支社、黄色が営業拠点となっている

高品位なメモリチップを使用するだけでなく、全数通電検査を行って出荷している

今年はドイツのred dotでの受賞がハイライトだが、その他にも数々の受賞を得ている

また、ゲストスピーカーとして2名が招かれていた。最近のデジタル市況に関してはBCN チーフエグゼクティブアナリストの道越一郎氏が解説し、インテルのクラウド・コンピューティング事業本部 ネットワーク事業開発マネージャーの梅野光氏はThunderboltの概要や近況を紹介した。

BCN チーフエグゼクティブアナリストの道越一郎氏

BCNランキングで収集している116品目から算出した、平均販売単価を前年同月比で表した「BCN指数」は28カ月ぶりにプラスへと転じた

黒モノ家電の中でも大型テレビが伸びているだけでなく、4K製品の存在感が増している

携帯電話の中でスマートフォン率は83%と「ほぼスマホ状態」。これによってケータイ写真のサイズ、枚数ともに伸びている

スマートフォン化の影響でコンパクトデジタルカメラが弱体化する一方、レンズ交換可能な高級デジタルカメラは高い成長を見せている。さらに、デジタルカメラは大画素化が進んでいるだけでなく、撮影機会・撮影枚数も伸びており、ストレージが重要になるだろうと分析している

動画では新分野となる「アクションカム」市場が構築されてきている。この分野は長時間録画が多いので、これもストレージの大容量ニーズを生み出すと見込む

インテル クラウド・コンピューティング事業本部 ネットワーク事業開発マネージャーの梅野光氏(写真左)。ThundeboltというとMac対応の製品が主と思われがちだが、第4世代のIntel Core iプロセッサを搭載したPCでは、Thunderboltが使える製品も多く登場している。加えて、Thunderbolt認証済みのPC向け周辺機器がすでに50製品以上も登場していると、Windows PCでもThunderboltが使えることをアピールした(写真右)