そして事業者と契約可能なプランの下調べは重要だ。インターネットで検索しているとさまざまな現地SIM購入手順を記した情報が見つかるが、こうした契約プランは半年程度ですぐに変更される可能性が高く、1~2年前の情報はほとんど役に立たないこともある。なるべく最新の情報を収集し、さらに余裕があるのなら現地キャリアのWebページを実際にチェックして、交渉材料に利用しよう。店員が別のプランを強引に進めてきたり、あるいは実際に該当店舗での取り扱いが行われていないプランもあるため、下調べを入念に行っていたほうが交渉がスムーズになる。現地での会話は英語ができれば大丈夫なことが多いが、たまに店舗によっては英語が通じる店員がいないケースもある(筆者の経験では中国や東欧、スペイン語圏で通じないことが多かった)。メモ書きや事前資料があれば、筆談も交えて多少でも交渉がしやすくなる。

いざプランを契約してSIMを購入できても、次に設定やプリペイド契約での料金チャージといった関門が待っている。設定については、可能であれば現地ショップの店員にお願いするか(実際に通信が開始されるのを確認するまで店を離れないほうがいい)、設定手順まで含めて事前に情報を収集しておいたほうがいいだろう。設定マニュアルや料金チャージは現地の言語でしか記されていないことが多いため、インターネットで英語か日本語での設定手順を探しておくといい。

  • 注意点その2 事前に「nano SIM」が利用可能かを確認しておくこと

iPhone 4以降は他の端末では利用されていない特殊サイズの「nano SIM」が標準となっている。実際にはサイズが異なるだけで中身に差異はないのだが、イーモバイル同様に海外でも事業者によっては「nano SIM」を扱っていないため、契約の際には事前に端末を相手に提示して「iPhone」であることと「SIMフリー(Unlocked)」であることを明示しておこう。SIM購入後にサイズ違いで挿入できないというのでは笑い話にならない。