説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりが正しく理解していないこともあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『「AirDrop」は危なくないの?』という質問に答えます。
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iOS 7の新機能「AirDrop」は、近距離にあるiOSデバイスと各種データをやり取りする機能です。Wi-FiだけでなくBluetoothも通信経路として使えるため、山間部やビル内部など電波の状態がよくない場所でもデータをやり取りできることが特徴です。
その通信相手は、iOS 7以降がインストールされたiOSデバイスに限定されます。こちらから誰かにデータを送るときには、送信可能な相手がAirDropの画面に一覧され、タップするだけで選択できます。逆にいうと、AirDropを有効にしているときには、知らないiPhoneユーザの画面に自分の名前やニックネームが表示されてしまう可能性があります。
ただし、AirDropを有効にするときには「連絡先のみ」と「全員」の2段階があります。前者を選んだ場合、『連絡先』に登録している人物のみ自分を送信先として選ぶことができます。前述した「自分の名前やニックネームが表示されてしまう可能性」は、後者の「全員」を選んだ場合にかぎられます。表示されたとしても、データを受信するかどうか確認の画面が現れますから、一方的に怪しいデータを送りつけられることはありません。
セキュリティに不安を感じる場合には、電車やバスなど知らない人が多く集まる場所ではAirDropをオフにしておくといいでしょう。学校や会社など、知り合いのほうが多い場所では「連絡先のみ」で有効にしておくほうが、せっかくのAirDropの便利さを損なわずに済みます。ただし、「連絡先のみ」を選択するには、あらかじめ「定」でiCloudを有効(サインインした状態)にしておく必要があります。