10月26~27日、東京・港区のスタジアムプレイス青山で、フジヤエービックが主催する「秋のヘッドフォン祭 2013」が開催された。この記事では、イメーション、ソニー、オーディオテクニカ、ティアック、イーフロンティアのブースを取り上げる。

イメーション - TDK Life on Record

TDK Life on Recordブランドを展開しているイメーションのブースの注目モデルは、10月25日に発表した「CLEF-Premium Pre-tuned」シリーズ。

「CLEF-Premium Pre-tuned」シリーズ。左が「Megabase tune」で、右が「Vocal tune」

CLEF-Premium Pre-tunedは、ソースによって異なるサウンドチューンが施されたイヤホンだ。発表されたばかりの新製品として、ボーカルに特化した「Vocal tune」、重低音モデルの「Megabase tune」の2モデルがラインアップされている。

Vocal tuneは、確かにボーカル領域が聴きやすくチューニングされているが、音声帯域のみを抽出した電話機のようなサウンドとは異なり、全体的なバランスは損なわれない。

ボディの先端に近い部分にφ6mmのドライバーが配置されており、これを耳穴の奥に差し込むことで、小口径ドライバーながら中低域に厚みのあるサウンドを実現している。また、ボディには酸化アルミニウムを焼成処理したセラミックが使用されている。

ソニー

ソニーブースでは、ウォークマン、ヘッドフォン、Bluetoothスピーカーなどの幅広いラインアップを展示。なかでも注目を集めていたのは、「XBA」シリーズのインナーイヤーヘッドフォンや「MDR-10R」シリーズのオーバーヘッド型ヘッドフォンだ。

ハイブリッドタイプのインナーイヤー型ヘッドフォン「XBA」シリーズ

「MDR-10R」シリーズ

XBAシリーズは、ダイナミック型とバランスド・アーマチュア(BA)型のドライバーを両方搭載したハイブリッドモデル。BAドライバーを1基搭載する「XBA-H1」、2基搭載する「XBA-H2」、3基搭載する「XBA-H3」の3モデルがラインナップされている。ブースでは、3モデルが並べられており、それぞれのサウンドを比較して試聴することが可能となっていた。

また、話題となっているハイレゾサウンドに対応したウォークマンだが、ブースに展示されていたのは「NW-F880」シリーズのみで、12月に発売される「NW-ZX1」は出展されていなかった。

ハイレゾ対応ウォークマンは「NW-F880」シリーズのみの出展

オーディオテクニカ

オーディオテクニカブースでは、「イヤーモニターヘッドフォン」や「ソニックフューエル」シリーズなどの新製品を展示。また、各ヘッドフォンのコーナーにはヘッドフォンアンプ「AT-HA22TUBE」が設置されており、最新のヘッドフォン+真空管サウンドの組み合わせで試聴を行うことが可能となっていた。

ヘッドフォンアンプ「AT-HA22TUBE」での試聴が可能

イヤーモニターヘッドフォンは、BAドライバーを使用した「ATH-IM01」「ATH-IM02」「ATH-IM03」「ATH-IM04」の4モデルに、デュアル・シンフォニックドライバーを採用した「ATH-IM50」「ATH-IM70」の2モデル。

左がBAドライバーを採用する「ATH-IM02」で、右はデュアル・シンフォニックドライバーを採用する「ATH-IM70」

デュアル・シンフォニックドライバーは、2本のダイナミックドライバーを同調させることで、歪みを抑える構造。試聴した限りでは、そのサウンドはクリアで、ダイナミック型ドライバーとBAドライバーの中間的な性格を持っているようだ。

ソニックフューエルシリーズは、2013年9月に発売した「ATH-CKX9」「ATH-CKX7」「ATH-CKX5」、2013年11月に発売される「ATH-CHX7」「ATH-CHX5」を展示。9月発売のモデルは、装着性を高めたアクティブ志向のイヤホンだったが、11月発売のモデルは密閉型とオープンエアー型の特徴を併せ持つハイブリッドタイプだ。

密閉型とオープンエアー型の特徴を併せ持つ「ATH-CHK5」

ティアック

ティアックブースでは、beyerdynamicのヘッドフォン「T51p」「DT 770 PRO」「CUSTOM ONE PRO WHITE」を参考出展。

beyerdynamicの「T51p」「DT 770 PRO」(奥の2本)

CUSTOM ONE PROは、密閉型からオープンエアー型へ構造を変化させることができるヘッドフォン。2012年10月に開催された「秋のヘッドフォン祭 2012」でも展示されていたが、今回は新色のWHITEを参考出展している。

また、CUSTOM ONE PROにアレンジを加えるアクセサリーも参考出展。ヘッドバンドやイヤーパッド、ヘッドセットにするためのオプションなどが用意される予定だ。

CUSTOM ONE PROをカスタマイズするためのアクセサリー

イーフロンティア

イーフロンティアのブースでは、10月25日に発表したKlipschの密閉オーバーヘッド型ヘッドフォン「STATUS」を国内初公開。STATUSはφ40mmのドライバーを採用する密閉型のヘッドフォン。ヘッドバンドやハウジングの内側にはグリルアミド樹脂が採用されており、やわらかな手触りだ。また、コードは表面に布が使用されており、耐久性も高そうだ。

「STATUS」

さらに同ブースでは、Bluetoothスピーカー「GIG」を参考出展。スピーカー外周の黒枠の部分が開き、スタンドとしても利用できる構造となっているのが特徴。縦置きにも対応している。また、上面に配置されたダイヤルですべての操作を行うことが可能だ。