ソニーは10月16日、デジタルカメラ「サイバーショット(Cyber-shot)」の新モデル「DSC-RX10」を発表した。発売は11月15日で、価格はオープン。推定市場価格は13万円前後となっている。

「DSC-RX10」

1型CMOS搭載の「DSC-RX100M2(マークツー)」やフルサイズCMOS搭載の「DSC-RX1R」をラインナップする高級コンパクトデジタルカメラ「サイバーショット RX」シリーズの新モデル。DSC-RX100M2と同じく1型の大きなイメージセンサーを搭載するほか、新たに焦点距離24~200mm(35mmフィルム換算時)のズーム全域でF2.8と明るい開放値を実現している。

レンズ構成は11群14枚。高度非球面レンズ「AAレンズ」を含む計7枚の非球面レンズが採用されており、各種収差を良好に補正するほか、レンズ一体型ならではの強みである一体設計により画像周辺部までクリアな描写が可能となっている。また、絞り換算で3段分の効果があり、光量を1/8に減衰させるNDフィルターもレンズに内蔵。

高性能な非球面レンズを7枚採用する

さらに、レンズ一体型カメラとしては初めて、ダイレクトドライブSSM(超音波モーター)を搭載。SSMは従来、レンズ交換式カメラで用いられていたレンズ停止速度が高いモーターで、この採用によりレンズを停止させるための設計マージン(スペース)が小さくてすむ。これが鏡筒の小型化を実現したほか、フォーカスレンズの駆動距離が短くてすむため、合焦スピードの向上に貢献している。

画像処理エンジンは新世代の「BIONZ X」を搭載。新たに、デジタルカメラ特有の輪郭強調を極限まで抑えることで質感を再現する「ディテールリプロダクション」や、絞り込み時に発生しやすい回折現象に対してフィルタ処理で解像感を保つ「回折低減処理」が可能となっている。

そのほか、Wi-Fi(無線LAN)接続やNFC(近距離無線通信)にも対応。

主な仕様は、撮像素子が有効約2,020万画素の1型(13.2×8.8mm)Exmor R CMOSセンサー(裏面照射型)で、レンズが焦点距離24~200mm(35mmフィルム換算時)の8.3倍ズーム「カールツァイス バリオ・ゾナーT*」、開放F値がF2.8(広角端~望遠端全てにおいて)、対応感度がISO125~ISO12800となっている。背面のモニターは約122.9万ドット・3型の液晶方式、ボディ上部には144万ドット表示・0.39型の有機ELを用いた電子ビューファインダー(EVF)を搭載する。

記録メディアはメモリースティック デュオ/PRO デュオ(High Speedタイプ含む)/PRO-HG デュオ/XC-HG デュオ、メモリースティック マイクロ(Mark2含む)、SD/SDHC/SDXCメモリーカード、microSD/SDHC/SDXCメモリーカードが利用可能で、記録形式は静止画がJPEG、RAW、動画がAVCHDおよびMP4、動画の記録画素数が1,920×1,080ドット(フルHD)/60pとなっている。バッテリーはリチウムイオン充電池で、撮影可能枚数(CIPA準拠)は液晶モニター氏四時で約420枚、ファインダー使用時で約340枚。

サイズはW29×D102.2×H88.1mm、重量は本体のみで約755g、バッテリーとメモリースティック デュオを含む状態で約813gだ。

フォトギャラリー

「DSC-RX10」フォトギャラリー(クリックで拡大とスライドショー)

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