FX-9000シリーズがついに単体販売

AMDの"公式オーバークロックCPU"と言える「FX-9370」の発売が開始された。CPUコア自体は従来のVisheraのまま、動作クロックだけが高速化されたモデル。このFX-9000シリーズは従来、システムメーカー向けにのみ出荷されており、単体では販売されていなかった。価格は26,000円前後となっている。

AMDの新しいハイエンドCPU「FX-9370」。CPUクーラーは付属しない

まさにモンスター級のCPU。「何が?」って、そりゃTDPが…

従来の最上位CPUであるFX-8350の動作クロックは4.0/4.2GHzだったが、FX-9370では4.4/4.7GHzに高速化。なぜ"OC版"かというと、TDPが従来の125Wから220Wへと激増しており、相当「無理をしている」からだ。当然、こんなTDPでリテールCPUクーラーが使えるわけもないので、製品はCPUのみの簡易パッケージとなっている。

TDPが普通ではないので、組み合わせるマザーボードにも注意が必要。強力な電源回路を搭載していないと動作しない恐れがあり、今のところ、メーカーから動作保証されているのは、GIGABYTEの「GA-990FXA-UD5 Rev3.0」、ASUSの「Crosshair V Formula-Z」、ASRockの「Fatal1ty 990FX Professional」など、合計7製品のみだ。

TDPの大きさはともかく、ちょっと微妙なのは、FX-9000シリーズには、上位モデルとして「FX-9590」(4.7/5.0GHz)もラインナップされていること。FX-9590については、単体販売されるかどうかも不明なのだが、お金に糸目を付けないハイエンドユーザーが「次点」であるFX-9370に飛びつくかどうかは疑問で、「FX-9590待ち」となる可能性もある。

ちなみにOPNは「FD9370FHW8KHK」だった

FX-8350との価格差は7,000円ほどだ

なお、日本AMDは「AMD FX-9370自作コンテスト」の開催も予告。詳細については、同社のFacebookページにて近日公開するとのことなので、こちらもチェックしておこう。

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