ソニーは9月26日、ハイレゾオーディオ製品の発表会を行った。同日発表されたラインナップは、HDDオーディオプレーヤー「HAP-Z1ES」とステレオインテグレーテッドアンプ「TA-A1ES」、そして、コンパクトサイズのHDDオーディオプレーヤー「HAP-S1」とUSB DACアンプ「UDA-1」、ハイレゾ対応スピーカー「SS-HA1」「SS-HA3」の計6製品だ。
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9月5日に発表したヘッドホンおよびヘッドホンアンプ、9月17日に発表したICレコーダー、9月25日に発表した「ウォークマン」に加えて、今回のコンポーネント製品のリリースをもって、2013年秋より、ソニーは本格的にハイレゾ対応製品の投入を始めることになる。
より良いサウンドに対するニーズの高まり、高速な通信インフラの整備などにより、ハイレゾ音源への環境は整いつつある。ソニーでは、デジタル信号処理技術、ハイレゾ音源に対応したデジタルアンプ、ヘッドホンやスピーカーに使用されるトランスデューサーを、他社に対するハイレゾオーディオ分野での差別化技術として挙げている。今回発表された新製品でも、HAP-Z1ES・HAP-S1・UDA-1にはデジタル信号処理技術「DSEE HX」、SS-HA1・SS-HA3には「WDスーパーツイーター」が使用されている。
現在、ソニーのオーディオ製品の世界市場におけるポジショニングは、アメリカやヨーロッパ、日本、インド、ブラジルといった主要市場でシェアNo.1となっている。ソニーマーケティングの執行役員・粂川滋氏によると、このうち約20%をハイレゾ製品にするというのが当面の目標とのことだ。
ハイレゾ音源に対するハードウェア環境が整いつつあるとなると気になるのが、ソフトウェア環境、特にコンテンツ側の対応だ。
発表会では、レーベルゲートが運営する音楽配信サービス「mora」で、ハイレゾ音源のダウンロードサービスがスタートすることも発表されている。レーベルゲートの代表取締役執行役員社長・佐藤亘宏氏によると、「幅広い層への普及の下地が整った」とのことで、10月17日よりサービスが開始される。
なお、スタート時には192kHz/24bitではなく96kHz/24bitのコンテンツが大半を占める。また、当面は1曲単位での販売よりアルバム単位での販売が中心で、開始時に約600タイトルのアルバムがダウンロード可能となる。中心価格帯は3,000円前後となる見込みだ
佐藤氏によると、moraでのハイレゾ音源のダウンロードサービスは、今までの配信サービスと同じ感覚で使用することができるという。また「ウォークマン」シリーズでダウンロードして、そのまま聴くことが可能だ。