13インチクラスのUltrabookで、875gの軽さを誇る「LaVie Z」。モバイル用ノートPCとして日々愛用しているのだが、使ううちに「このWindows 8、もっとどうにかならないの?」という欲求が次第に頭をもたげてきた。

リリースから約1年、Windows 8そのものは、タッチパネルとの親和性を高めたUIと数々の新機能を装備した意欲的なOSだが、既存ノート型機での使い勝手に優れるとは言い難い。軽さと薄さが身上のLaVie Zにしてみれば、OS側でさらなる省エネ対策(本機限定でみれば省電力設定のECOモードも搭載するが)や、さらなるクラウド対応があっても良いのではなかろうか。

そこにアナウンスされた、Windows 8.1。正式リリースはニュージーランド時間の10月18日、既存のWindows 8ユーザーは、Windowsストア経由で無償アップグレード可能となる。Windowsストアアプリ(Modern UIアプリ)はウインドウサイズが可変となり複数のアプリを同時表示できるようになるほか、モバイルユーザーにはうれしいInternet Explorer 11での省電力化や、SkyDriveのシステムレベルの統合もある。Windows 8.1へのアップグレードは、おそらくLaVie Zユーザーにとってプラスに作用することだろう。

Windows 8.1のスタートスクリーン(Modern UI)。キーボードとマウスを前提……というよりは、タッチパネル用のUI

いますぐその恩恵を受けたいユーザーには、10日に公開された製造工程版(RTM版)を利用するという手がある。しかし、RTM版はMSDNかTechNetのメンバーでなければ入手できない……というわけで、正式公開を前に、現在一般向けに公開されているPreview版を利用し、手もとのLaVie Z(LZ750/MSS)をWindows 8.1へアップグレードすることにした。本稿はそのハウツー紹介である。

なお、Windows 8.1 Preview版はアンインストールできないが(関連リンク)、Windows 8.1正式版へのアップグレードは問題ないことをMicrosoftは明らかにしている。ただし、Preview版でインストールしたアプリは再インストールが必要になるとのことで、注意が必要だ。

LaVie ZにWindows 8.1 Previewをインストールしてみた

Windows 8.1 Previewのインストールは、ISOイメージファイルの入手から開始。MicrosoftのWebページから、64bit CPUを積むLaVie Z(LZ750/MSS)に適した「日本語 64 ビット (x64)」のISOイメージをダウンロード、あわせてWebサイトに記載されていたプロダクトキーをメモすれば準備完了だ。

エクスプローラでISOイメージを選択し、「ディスクイメージツール」で「マウント」をクリック、仮想ディスクとして利用する

ダウンロードしたISOイメージをエクスプローラで選択すると、「マウント」というボタンが現れるので、これをクリック。すると、ISOイメージが仮想DVD-ROMディスクとしてエクスプローラに認識(マウント)されるので、ここからセットアッププログラムを実行すればいい。

ISOイメージをマウントすると「setup」が現れるので、これをダブルクリックしてWindows 8.1 Previewのインストールを開始する

インストールを開始すると、最新プログラムのインストールを促されるので、指示に従い次のステップへ進む

プロダクトキーは、Preview版のISOイメージを配布するMicrosoftのWebサイトに掲載されている

ライセンス条項の確認と引き継ぐ項目の選択が完了すれば、Windows 8.1 Previewのインストールに進むことができる

その後は、画面の指示に従い操作を進める。4回ほど再起動を繰り返すと、接続するWi-Fi APを選択する画面が現れる。続いてシステム設定、Microsoftアカウントへのサインイン、IDのメールアドレス宛に送信されてきたコードの入力の順に作業を済ませると、アプリのインストールが完了次第Windows 8.1 Preview版が利用可能になる。

4回の再起動のあと、Windows 8.1 Previewが利用可能な状態になる。Windowsストアアプリはウインドウサイズが可変となり、複数のアプリを同時に表示できるようになった

このように、LaVie ZへのWindows 8.1 Previewのインストールは簡単に行うことができる。同時に複数のWindowsストアアプリを表示できる新しいUI、エクスプローラにOSのドライブとして統合されたSkyDrive、左下に移動して右クリックすると選択できるシャットダウンメニュー……パフォーマンスやバッテリのもちの検証はこれからだが、操作性が向上したことは確かだ。10月18日のリリースまで残すところわずかだが、今のうちから新生UIに慣れておいてもいいだろう。

「システム」コントロールパネルでシステム情報を表示したところ。Windowsのエディションには「Windows 8.1 Pro Preview」と表示されている

SkyDriveが標準システムとしてエクスプローラに統合され、オフラインでもアクセスできるなど(オンライン時に同期)、クラウド対応も強化されている

スタートボタンも復活……? このWindowsボタンはスタートスクリーン表示用のもの。ただし、右クリックでショートカットメニューが表示されシャットダウン操作が可能に