海外旅行先でスマホを現地購入して活用することはできるのだろうか? 予算は1万円。今回は台湾・台北で事業者ブランドのSIMフリースマホを1万円台で購入した。

事業者ブランドのスマホが安い

台湾の首都、台北。街中で市民が使っているスマホを見るとHTCの割合が多いように感じられるが、これはやはりHTCの母国だからであろう。HTCスマホのラインナップも台湾は他の国よりも多い。これらを含む台湾で販売されているスマホは他のアジア諸国同様、SIMロックはかかっていない。台湾居住者が通信事業者と2年契約を結び半額や無料でスマホを購入しても、やはりSIMフリーなのだ。

台湾といえばHTC、街中に店舗も多い

地元事業者、中華電信のスリー・トップにもHTC Oneが入っている

このためスマホを購入する場合価格は定価となり欧米のようにSIMロック付きで割安販売されている製品は無い。これは以前訪問したクアラルンプールと状況は同じで、大手メーカーのSIMフリースマホを買おうにも安いものでも2万円前後してしまうのだ。若者の繁華街、西門にある独立系の携帯電話店が集まったビル「獅子林ビル」内のショップでは定価以下での割引販売なども行われているが、これも常に安い端末が買えるとは限らない。

ところが最近になって、単体でも割安なスマホが登場している。それは、各通信事業者が自社ブランドで販売している製品で、大手メーカー品よりも価格はかなり安い。これは、各事業者が低価格なスマホを提供することでスマホ利用者を拡大しようとしているからなのだ。これら事業者スマホはエントリーレベルやミッドレンジクラスの製品となるが、安いものならば1万円以下でも購入が可能なのだ。なお訪問した2013年6月の為替レートは1台湾ドルが約3.25円だった。

独立系携帯ショップが集まる獅子林ビル

各事業者が販売する自社ブランドスマホ

Taiwan Mobileで1万円台スマホを購入

今回は台湾の通信事業者のTaiwan Mobileが販売するスマホを購入してみた。同社は「Amazing A」というブランドで自社スマホを販売している。2013年6月上旬に台北市内の同社の店舗を訪れてみると、SamsungやSony、HTCなど大手メーカーのスマホに混じってAmazing Aシリーズのスマホもいくつか展示されていた。

Taiwan Mobileの店舗

自社ブランドスマホが陳列されている

価格を見るとやはり大手各社の製品より安い。念のため店のスタッフにカタログを見せてもらうと、Amazing Aシリーズは以下の3機種がラインナップされていた。

Amazing A1(3.5インチQVGA、500万画素カメラ) - 2490台湾ドル(約8090円)
Amazing A2(4インチWVGA、500万画素カメラ) - 3990台湾ドル(約12970円)
Amazing A4(4インチWVGA、300万画素カメラ) - 2990台湾ドル(約9720円)

価格が一番安いのはAmazing A1だが、A2やA4はディスプレイサイズが4インチWVGAと広い。そこで同じディスプレイサイズで値段の安いほうのA4を購入しようとしたのだが、訪問時はまだ発売になったばかりで店に在庫が無いという。