米AMDは5日(現地時間)、「Richland」の開発コードネームで知られる新世代APUの、デスクトップ向け製品のラインナップならびにスペック概要を公開した。「A10-6800K」「A10-6700」「A8-6600K」「A8-6500」「A6-6400K」の5製品をラインナップする。日本市場における参考価格は、「A10-6800K」「A10-6700」が17,480円、「A8-6600K」「A8-6500」が13,480円、「A6-6400K」が8,980円。

製造プロセスは32nm SOI。アーキテクチャは第2世代AシリーズAPU(開発コード:Trinity)と同様にCPUコアがBulldozerベースのPiledriverコア、GPUコアがDirectX 11に対応したVILW4世代のNorthern Islandsコアをそのまま採用。ソケットもSocket FM2を維持する。

Richlandのダイ

Trinityとの違いは、まずCPUとGPUの動作クロックが引き上げられている。最上位モデルで比較するとTrinity世代の「A10-5800K」はCPUクロックが3.8GHz(Turbo Core時4.2GHz)、GPUクロックが800MHz。それに対してRichlandの最上位モデル「A10-6800K」では、CPUクロックが4.1GHz(Turbo Core時4.4GHz)、GPUクロックが844MHzとなっている。

過去のAシリーズAPUとの比較

温度センサによって、CPUやGPUのクロックや消費電力を管理することで電力効率を上げる「Temperature Smart Turbo Core」を備える。

また、メモリコントローラを新しくすることでDDR3-2133MHzまでのメモリに対応する。このほか、統合GPUのブランド名もTrinityのRadeon HD 7000シリーズから新たにRadeon HD 8000シリーズにリネームしている。

ラインナップ

Richlandの利用に当たって、MSIからマザーボードのBIOS更新が必要になるとのアナウンスがされている。BIOS更新の際にRichlandを搭載した状態での更新作業は行えず、Trinityが必要になるが、これはAPU側の仕様によるもので、同社製品に限らず他社製のマザーボードでも同様になるという。