パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は5月29日、スマートフォン、タブレットなどの高機能携帯端末に搭載される薄型半導体パッケージ基板の反りの発生低減に寄与するハロゲンフリー半導体パッケージ基板材料「MEGTRON GX」シリーズ「R-1515C」を開発したと発表した。

スマートフォンなどの高機能携帯端末の多機能化・薄型化が進む中、搭載される半導体パッケージ基板には、薄さによる反りの発生低減とマザーボードとの接続信頼性に優れた半導体パッケージ基板材料が求められている。今回、これらの要望に応えるため、「MEGTRON GX」シリーズにおいて、業界最高レベルとなる低熱膨張係数1ppmを実現したという。独自の樹脂設計技術および薄物基板材料の製造技術により、従来品の3ppmからさらに低減した。この面方向の低熱膨張化により、従来品を使用した場合に比べ、半導体パッケージ基板の反りを約30%低減できる。また、マザーボードとの接続信頼性の向上にも寄与するという。

なお、同製品はコア材と同じ樹脂系のプリプレグ「R-1410C」が提供可能であり、多層基板としての反り対策や信頼性の向上が図れる。加えて、UL難燃性(等級94V-0)相当の性能を持ちながら、燃焼時にダイオキシン発生の可能性があるハロゲン系の難燃剤を使用していない。

パナソニックでは、サンプル出荷を5月より開始し、今年秋から量産を開始する予定。

ハロゲンフリー半導体パッケージ基板材料「MEGTRON GX」シリーズ「R-1515C」