5月6日から8日(太平洋夏時間)にかけての3日間、米カリフォルニア州ロサンゼルスにあるロサンゼルスコンベンションセンターおよびノキアシアターにおいてAdobe Systems主催のユーザーカンファレンス「Adobe MAX 2013」が開催される。前回(2011年10月)から約1年半ぶりの開催で、すでに4日からプレイベントが行われていることもあって、会場周辺には世界中からデベロッパーやクリエイターが集結している。

Adobe MAX 2013の会場となるロサンゼルスコンベンションセンター

会場に設置されたメッセージボード

"クリエイティビティ"への方向性の転換

従来のAdobe MAXはテクノロジーカンファレンスという位置づけであり、どちらかというとWebテクノロジーを活用する開発者向けの要素が強いイベントだった。中核を担っていたのは「Flash Player」や「Adobe AIR」、「Flex」などのFlashテクノロジーであり、2010年からはHTML5/CSS3を中心としたWeb標準技術をサポートするテクノロジーやツールも主なテーマに加わった。

それに対してAdobe MAX 2013はこれまでとは大きく方向性が変わり、"クリエイティビティ"をテーマとしたカンファレンスになるという。つまり、Webに関連するツールやサービスに限定せず、デザインやフォトグラフィ、ビデオなど、Adobeが提供する全てのクリエイティブツールが対象になっているということだ。サブタイトルも「THE CREATIVITY CONFERENCE」となっており、今年のAdobe MAXが例年とは一味違ったものになることを物語っている。

この方向性の転換には、昨年スタートした新サービス「Adobe Creative Cloud」が関係しているようだ。Creative Cloudのメンバーは、Adobeが提供するほぼ全ての製品を自由に使うことができる。これによって、それまで触れる機会の無かった自分の専門とは別の分野のツールでも気軽に試せるようになったわけだ。これはカテゴライズというツール選択の壁が取り払われたことを意味しており、Adobe MAXもそれに合わせたスタイルになったということだろう。

今年のMAXは「クリエイティブカンファレンス」

また、今回のAdobe MAXでは、クリエイティブに対する取組みの発表にも注目すべきだろう。2日目の基調講演ではビジュアルエフェクトスーパーバイザーのRob Legato、グラフィックデザイナーのPaula Scher氏、写真家でありPhotoshopを活用するレタッチアーティストでもあるErik Johansson氏、コンストレイントを活用するマルチメディアアーティストのPhil Hansen氏といった著名なクリエイターが登壇する予定。さらに、様々な分野の著名人によるクリエイティブプロジェクトに関わる著名人による特別セッションも予定されているなど、Adobe MAXの新しい一面を見ることができそうだ。

日本で楽しむAdobe MAX

Adobe MAXに興味はあってもさすがにロサンゼルスまでは足を運べないという人のために、日本からAdobe MAX 2013を楽しむ方法をお教えしよう。今後、行われる2日目の基調講演についてはWeb上でライブストリーミングを見ることができる。開始時間は日本時間だと8日午前3時~で、リアルタイムに視聴するには少々厳しい時間帯ではありますが、日本語同時通訳も用意される予定とのこと。

そのほか、アドビが運営する情報サイト「ADC PLUS」にもAdobe MAXの特集ページが用意されており、参加者有志(Adobe公認 MAX野郎)による速報レポートが投稿される予定。同時に、Twitterにも「#maxjp」のハッシュタグで現地からの生の声がツイートされる予定となっている。

もちろん、マイナビニュースでもリアルタイムに現地からのレポートをお届けするので、楽しみにしていただきたい。