シャープは26日、鴻海精密工業(鴻海)などに対する第三者割当の払込期間までに、資金の払込みが行われなかったと発表した。ただし、この第三者割当増資を除く鴻海との資本業務提携に「影響を及ぼすものではない」とする。

シャープによると、払込みが行われなかった理由は「関係当局の許認可が得られなかった」ため。同社ではこの第三者割当増資による調達資金で、モバイル機器関連の液晶製造や設備の増強、液晶ディスプレイの新規技術導入投資などを予定していた。これらについては、投資の規模及び時期などの一部見直し、他の資金調達も視野に入れて実施予定という。なお、堺ディスプレイプロダクトの共同経営など、業務提携自体は継続する。

シャープと鴻海との資本提携は2012年3月27日に決議。鴻海が第三者割当としてシャープ株を1億2,164万9,000株(1株550円)取得することで、約699億円の資本投入が予定されていた。この決議による払込期間が2013年3月26日となっていた。