充電末期の負極反応分布

日立マクセルは26日、単位エネルギー密度あたりの重量40%減、単位体積あたりのエネルギー密度1.6倍のリチウムイオン電池を開発した。

リチウムイオンの流れが停滞すると、それが抵抗となり電池容量の低下を招くという。同社は新たに電池断面のリアルタイム観察技術を電池開発に導入した。

負極ではリチウムイオンの流れが停滞した場合に、リチウム金属デンドライト発生の危険度が増すことを突き止めた。正極では、リチウムイオンとリチウム・ニッケル・マンガン・コバルト酸化物の反応をほぼリアルタイムに近い形で可視化したという。合わせてリチウムイオンの流れを停滞させないため、三次元モデルに寄るシュミレーションを採用した。

これにより、充放電中のリチウムイオンの流れを解消できる電池構造を開発。電池の劣化を防ぎ、従来比で40%の省スペース化を実現した。HEMS(Home Energy Management System)への適用を進めるという。